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3社による共同事業を開始、ソニーのLPWA「ELTRES」の利活用を促進:製造業IoT
ソニーネットワークコミュニケーションズと他2社は、「ELTRES IoTネットワークサービス」の国内商用化に向けた共同事業を開始する。ソニー独自のLPWA通信規格の利活用を促進する。
ソニーネットワークコミュニケーションズ、NECネッツエスアイ、オリックスは2018年10月25日、「ELTRES(エルトレス) IoTネットワークサービス」の国内商用化に向けた共同事業を開始すると発表した。
ELTRESは、長距離安定通信、高速移動体通信、低消費電力が特長のソニー独自の低消費電力広域(LPWA)通信規格だ。ETSI(欧州電気通信標準化機構)において国際標準規格として公開されたのを機に、2018年9月よりソニーネットワークコミュニケーションズが商用化に向けたプレサービスを提供している。
同サービスの国内商用化に向けた3社の共同事業において、ソニーネットワークコミュニケーションズは主にネットワークの構築、運用、管理、ソリューションの提案、アプリケーションの提供など、企業を対象としたパートナープログラムの運営を行う。NECネッツエスアイとオリックスは、さまざまな分野の企業やユーザーなどに対し、本サービスの販売、提供、ユーザーサポートを行う。
3社の強みを生かし、複数企業でパートナーシップや共創体制を構築することで、さまざまな分野におけるLPWAの利活用を促進。LPガスメーター情報の取得などのインフラ監視、バストラッキングなどの車両位置管理、登山者の遭難対策などの見守りといったIoT(モノのインターネット)分野における多様なニーズに柔軟に対応していく。
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