複数ロボットを統合管理して業務代行を可能にするサービスを提供:製造マネジメントニュース
TISは、複数のサービスロボットを統合管理して、警備や案内などの業務を代行、分担する環境の構築を行う「サービスロボットインテグレーション事業」を提供する。2019年春頃に正式版を公開する予定だ。
TISは2018年10月16日、警備や案内、清掃など、人の業務をロボットが代行、分担する環境の構築を行う「サービスロボットインテグレーション事業」を発表した。複数のサービスロボットを統合的に管理し、ロボット同士やセンサーデータ、人の状況などの情報を相互連携するプラットフォーム「RoboticBase」と、関連するインテグレーションサービスを提供する。
同事業で提供するRoboticBaseは、サービスロボットを統合するためのプラットフォーム機能を提供するソフトウェアサービスだ。業務や環境に適応した新しいロボットを追加するための標準的なインタフェースが用意され、ロボットや設備に設置されたカメラ、IoT(モノのインターネット)デバイスとのデータ連携が可能になる。災害アラートなど、官民が提供するオープンデータとの連携にも対応している。
例えば、サービスロボット同士が効率的に連携し特定業務を分担し、カメラやIoTデバイスとのデータ連携によりサービスロボットがさまざまな付加サービスを提供する、などが可能になる環境が実現できるという。
現在プラットフォーム構築に向けて、ゼネコンやデベロッパー、ビルメンテナンス企業と、ビルメンテナンス市場でのサービス提供を前提に協業の準備を進めている。2018年秋にβ版を開発、2019年春頃に正式版を公開する予定だ。
同事業では、RoboticBaseの提供に加えて、関連のインテグレーションサービスも用意。企業がサービスロボットを導入する際に必要なロボット化対象の業務選定や、それに伴う業務プロセスの再設計、費用対効果算定などに関するコンサルティングサービスを提供する。
同社では、まず警備や案内、運搬、清掃などの業務代行などに需要が見込まれるビルメンテナンス市場向けに同事業を展開し、順次市場を拡大する予定だ。2023年度までに40億円、2026年度までに110億円の売上を目指す。
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