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製品データ統合、可視化をするPLMプラットフォームを採用:製造IT導入事例
Arasは、医療機器や安全機器を取り扱うドレーゲルが、製品データの企業全体での可視化を可能にするPLMシステムとして、Aras PLMプラットフォームを採用したと発表した。
Arasは2018年9月5日、医療機器や安全機器を取り扱うDrägerが、製品データの企業全体での可視化を可能にするPLM(プロダクトライフサイクルマネジメント)システムとして、Aras PLMプラットフォームを採用したと発表した。
Drägerは、2020年までに製品データやプロセス、レガシーシステムを統合するためのPLMプラットフォームの開発を目指している。同社はこれまで、メディカル事業部門と安全事業部門のそれぞれで異なるPLMを構築した。
2つの既存のPLMシステムからデータを容易に移行でき、ArasのパートナーであるMinervaが設計履歴ファイル用のMedical Deviceテンプレートを提供可能であること、Drägerの要件に柔軟に適応できることがAras採用の決め手になった。
Aras PLMプラットフォームはライフサイクルトレーサビリティーを持ち、製品開発、製品品質、製品コストおよび設計変更の影響に関する企業全体の可視性を改善する。プロジェクトの短期的なスコープには要求事項やBOM、マスターデータなどの管理、モデルベースシステムズエンジニアリングや企業全体にまたがる変更管理が含まれる。
最終的には、同プラットフォームを要件管理、各種CAD、ERPなど他の設計システム、ビジネスシステムにもつなげることを目指しているという。
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