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半導体のスーパーサイクルをつかむ、エンジニアリングチェーンのつなぎ方:モノづくり最前線レポート(2/2 ページ)
2018年9月12日に開催された東洋経済新報社主催のセミナー「製造業のデジタル変革を支えるPLMの最適解」に登壇したシンフォニアテクノロジー 執行役員 電機システム本部副本部長 兼 豊橋製作所長の花木敦司氏の講演内容を紹介する。
スモールスタートで2つのステップで進行
シンフォニアテクノロジーのPLM導入の取り組みは現在進行形となるが、ステップ1についてはスモールスタートを重視し4カ月での構築を目指した。2017年12月〜2018年3月までを期間とし、半導体クリーン搬送事業を対象として新PLMシステムを構築。まずは、1つの型式でCADデータや部品表、関連ドキュメントを試験投入し、運用可能かを確認した。
その後、2018年4〜9月をステップ2とし、全型式の部品表や作業手順書などを新システムに移行。ERPと製造情報の連携も実現する。2018年10月1日には、クリーン搬送機の設計および生産準備のメンバーで新システムの本番運用を開始するとしている。
全体最適化や連携に生きるPLM
今後に向けては、PLMで品質や製造情報を一元管理できるようにする他、ARによる作業指示などにも取り組む計画だという。さらにPLMを土台とした情報連携により、半導体装置メーカーとの共同開発の迅速化なども進めるとしている。
花木氏は「改善の基本は情報の2Sだが、いつでも正確に漏れなく情報を引き出せる仕組みとしてPLMは有効だと感じている。また、日本のモノづくりは現場の熟練技術者のノウハウやカンなどが強みとなっているが、これらの伝承などにも効果的だ。さらに、工程から工場、エコシステムなど全体最適化にも効果を発揮していくだろうと考えている」とPLMシステムの利点について語った。
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