予知保全機能を搭載したスカラロボット、オムロンが発売へ:FAニュース
オムロンは2018年6月21日、予知保全機能を搭載したスカラロボット「i4シリーズ」を2019年春に発売すると発表した。予定保全機能を搭載した産業用ロボットは「世界初」(同社)だとしている。
オムロンは2018年6月21日、予知保全機能を搭載したスカラロボット「i4シリーズ」を2019年春に発売すると発表した。予定保全機能を搭載した産業用ロボットは「世界初」(同社)だとしている。
健康状態を可視化することで突発的な停止を防ぐ
オムロンでは、2015年に米国のアデプトテクノロジーズを買収して産業用ロボット事業に参入。さらに2018年5月には台湾のテックマンを買収するなど、ラインアップの拡充を進めてきた。これらのロボット技術と、オムロンが依然から保有する制御技術やAI(人工知能)関連技術を組み合わせることで独自の価値を創出することがオムロンの目指す方向性である。
これらの流れの中で新たに開発したのが予知保全機能を備えた次世代スカラロボット「i4シリーズ」である。
「i4シリーズ」は自らの稼働状態を可視化し、「健康状態」を光で表現することで、想定外の停止時間を削減する。さらに、産業用フィールドネットワークである「EtherCAT」通信によってプログラマブルロジックコントローラーやサーボモーターなどの各種制御機器との同期性を高めている。これにより、高速で高精度な処理能力が要求される組み立てや挿入、実装などの工程での使用を可能とする。
「世界で初めて」(同社)EtherCATモジュールをロボットコントローラーとアーム部分に搭載。筐体にロボットコントローラーやケーブルを内蔵し、設置面積を最小化した他、配線も簡略化し新設や既設を問わずにさまざまな設備へ容易に導入を可能とする。さらに、統合ソフトウェアを用意し、ユーザーは簡単にプログラムを組んで使用できるという。
ラインアップ第1弾は、アームの動作範囲が650mmの「i4-650」、750mmの「i4-750」、850mmの「i4-850」を投入する。Z軸は210mmまたは410mmの動作範囲を選択可能で、可搬重量は現行商品の3倍となる15kgとする。
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