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日本の製造業はシリコンバレーを活用できるか、能率協会がスタンフォード大と協業:製造マネジメントニュース(2/2 ページ)
日本能率協会(JMA)は、スタートアップを中心とする米国のシリコンバレー企業と、製造業を中心とする日本企業との間でのオープンイノベーションを促進する事業を開始する。具体的な活動の第1弾として、米国スタンフォード大学などと連携し、2017年11月に「シリコンバレー・ニュージャパン・サミット 2017」を開催する予定だ。
コニカミノルタ松崎氏「シリコンバレーに4つの可能性」
公式視察団の団長を務めるのはコニカミノルタの松崎氏だ。シリコンバレー経験の長い松崎氏は「シリコンバレーには4つの可能性がある」と、同所の活用について強調した。
1つ目はシリコンバレーに足りない部分を日本企業が補うことで、2つ目は日本企業の足りないところをシリコンバレーから補うことである。これらの協業にシリコンバレーは慣れているので、日本企業が慣れてしまえば、これほど協業しやすい場所はないという。
3つ目はスタートアップが大きく育つために、足りない技術や生産力、資金などを調達すること。今回のイベントでスタートアップ側が期待していることであり、結果として日本企業側のメリットも大きくなる。そして4つ目は、シリコンバレーの大学との協業である。コニカミノルタはデザインシンキングなどイノベーションを起こすプロセスを学んだが、互いの技術を組み合わせる協業も可能だとしている。
また櫛田氏は「日本の大手製造業が多数シリコンバレーに進出しているものの、まだまだ多くの中堅企業がシリコンバレーを活用しきれていない。日本の製造業は、スタートアップと連携する際にサプライヤー(下請け)目線で見がちだがそれは正しくない。そういったスタートアップとの付き合い方についても支援できれば」と述べている。
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もちろん米国内にありますが。 - 日本流オープンイノベーションのカタチ
日本の製造業ってこういうのあんまり得意じゃないですよね。