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iPS細胞が自分にとってどう役立つのかを知る、日本科学未来館が新展示:医療技術ニュース(2/2 ページ)
日本科学未来館は2015年3月20日から、同館5階常設展示の「生命」エリアをリニューアルした「細胞たち研究開発中」などの新展示を公開する。注目を集めるiPS細胞をきっかけに、幹細胞と再生医療について基本から先端研究まで幅広く来館者に学び考えてもらうことを目的にした展示となっている。
「5つのiPSストーリー」
細胞たち研究開発中の展示は4つのコーナーから構成されている。1つ目の「5つのiPSストーリー」では、8分程度の体験型ドラマ映像を2人が着席できる5つの小さなシアターで視聴できる。5つの体験型ドラマ映像のタイトルは「もう一度自分の足で歩きたい―iPS細胞と脊髄損傷」「自分の時間を取り戻したい―iPS細胞と糖尿病」「僕の細胞が、未来を拓くの!?―iPS細胞と難病研究」「わたしたち、恋に落ちちゃった!―iPS細胞といのち」「アタシの細胞もなかなかやるわ―iPS細胞ストック」となっている。
iPSストーリーを視聴してシアターの出口から出ると、残りの3つのコーナーを確認できる。3種類の幹細胞の詳細を確認したり比較したりできる「くらべる幹細胞」や、細胞そのものを解説する「あたなと細胞のストーリー」、生命の大きな流れの中に細胞や再生医療を位置付ける「多様な生物のなかのヒト」である。
この他の新展示には、クイズ方式で来館者の回答を集計する意見発信コーナー「オピニオン・バンク」や、本物のiPS細胞を実験で扱う教室「iPS細胞から考える再生医療」などがある。
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