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「モデルS」の2013年販売は2万台以上、パナソニックが1億個の電池セルを出荷電気自動車

パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ(AIS)社は、Tesla Motors(テスラ)のセダンタイプの電気自動車(EV)「Model S(モデルS)」向けに出荷したリチウムイオン電池セルの累計が、2013年6月中にも1億個を達成する見込みだと発表した。

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モデルSに搭載されているリチウムイオン電池セル

 パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ(AIS)社は2013年6月12日、Tesla Motors(テスラ)のセダンタイプの電気自動車(EV)「Model S(モデルS)」向けに出荷したリチウムイオン電池セルの累計が、6月中にも1億個を達成する見込みだと発表した。

 モデルSは、2012年6月から米国市場での販売を開始。リチウムイオン電池パックの容量が85kWhで、満充電からの走行距離が300マイル(約482km)に達する車種を用意するなど注目を集めていた。2013年第1四半期(1〜3月期)には、販売台数が4750台を突破し、テスラが四半期ベースでの黒字化を初めて達成するのに貢献している。2013年は、通年で2万台以上の販売が見込まれているという。

左の写真はテスラの「モデルS」。右の写真は、モデルSに搭載されているリチウムイオン電池セルを掲げる同社バッテリー技術部門ディレクターのKurt Kelty氏である(クリックで拡大)

1億個の電池セルは「モデルS」約1万4000台分に相当

 テスラは、最初に開発したEVスポーツカー「Roadster」から、PCなどに用いられている18650サイズ(直径18×長さ65mm)のリチウムイオン電池セルを用いて、リチウムイオン電池パックを構成している。パナソニックは、2009年にテスラと契約を交わし、Roadsterへのリチウムイオン電池セルの供給を始めている。パナソニックの18650サイズのリチウムイオン電池セルは、ニッケル系の正極材料を用いて容量を高めている、2012年からは、負極材料をシリコン系合金に変更してさらに容量を高めた電池セルの量産も始めている。

 18650サイズの電池セルは、日産自動車の「リーフ」や三菱自動車「i-MiEV」といった他社のEVに搭載されている比較的大きな専用の電池セルと比べて、寸法が小さいこともあって容量も小さい。このため、車両1台に用いられる電池セルの個数は極めて多い。電池容量が24kWhのリーフが192個、同16kWhのi-MiEVが88個。これらに対して同53kWhのRoadsterは6831個、同85kWhのモデルSは7000個以上の電池セルを搭載していると言われている。この数字を基にすると、1億個の電池セルは、モデルS約1万4000台分に相当することになる。

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