「モデルS」の販売目標台数をクリアしたテスラ、40kWhモデルは生産せず:電気自動車
電気自動車(EV)ベンチャーのTesla Motors(テスラ)は、セダンタイプのEV「Model S(モデルS)」の2013年第1四半期(1〜3月期)における販売目標台数を突破したと発表した。これに併せて、2013年春の発売を予定していた、電池容量が40kWhと少ない低価格のモデルSについて、生産を取りやめたことも明らかにした。
電気自動車(EV)ベンチャーのTesla Motors(テスラ)は2013年3月31日(米国時間)、セダンタイプのEV「Model S(モデルS)」の2013年第1四半期(1〜3月期)における販売台数が4750台を突破したと発表した。これは、同年2月半ばに株主に送った販売台数の見込みである4500台を上回っている。同年第1四半期の決算についても、上場から初の黒字化を達成する見通しである。
これらの発表に併せて、2013年春の発売を予定していた、電池容量が40kWhと少ない低価格のモデルSについて、生産を取りやめたことも明らかにした。これは、モデルS全体の受注台数のうち、40kWhモデルの比率が4%程度にとどまったためだ。テスラは、「顧客のほとんどが、価格の安さよりも、より長距離を走行できる自由を選択したのではないか」とみている。
40kWhモデルを予約した顧客には、60kWhモデルを基に、電池容量を40kWhまでしか利用できないなどの制限をソフトウェアで設定したものを出荷する。顧客が望めば、電池容量を含めて、60kWhモデルの性能にアップグレード可能だという。
2012年6月に販売を開始したモデルSは当初、電池容量が40kWhと60kWh、85kWhのモデルが用意されていた。各モデルの満充電からの走行距離と価格は、40kWhモデルが160マイル(約257km)と5万2400米ドル(約488万円)、60kWhモデルが230マイル(約370km)と6万2400米ドル(約581万円)、85kWhモデルが300マイル(約482km)と7万2400米ドル(約674万円)となっている。走行性能やインテリアを向上した電池容量85kWhのパフォーマンスモデルは、価格が8万7400米ドル(約814万円)である。
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