北米向け新型「リーフ」、カリフォルニア州では約168万円で購入可能に:電気自動車
日産自動車は、電気自動車(EV)「リーフ」の改良モデルの北米市場価格を発表した。低価格が特徴の「Sグレード」をカリフォルニア州で購入する場合、米国政府と税額控除と州の補助金を含めた実質的な価格は1万8800米ドル(約168万円)となっている。
日産自動車は2013年1月14日(米国時間)、電気自動車(EV)「リーフ」の改良モデルの北米市場における販売価格を発表した。今回の改良モデルから導入した、低価格が特徴の「Sグレード」は2万8800米ドル(約258万円)で販売する。同社によれば、「北米市場で販売されている5人乗りEVの中で最も安価だ」という。
カリフォルニア州と神奈川県の価格差は約42万円
米国でEVを購入する場合には、米政府からの税額控除7500米ドル(約67万2000円)と、各州で設定される補助金が得られる。EVの導入に積極的なカリフォルニア州の場合、州の補助金は2500米ドル(約22万4000円)となっている。このため、カリフォルニア州におけるSグレードの実質的な購入価格は1万8800米ドル(約168万4000円)まで下がる。
なお、日本市場における新型リーフのSグレードの税込み価格は327万6000円から。政府から支給される「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」の78万円を含めた実質的な購入価格は、249万6000円となっている(関連記事1)。カリフォルニア州と同様にEV導入に積極的な神奈川県のリーフを購入する際の補助金39万円(2012年度は既に予算額限度に達している)を含めれば210万6000円となる。カリフォルニア州との価格差は約42万円である。
北米市場では、従来モデルでも販売していた「SVグレード」と「SLグレード」の価格も下げた。SVグレードの価格は3380米ドル(約30万3000円)安い3万1820米ドル(約285万円)、最上級のSLグレードの価格は2410米ドル(約21万6000円)安い3万4840米ドル(約312万1000円)。
装備を絞り込んで価格低減
Sグレードは価格を低減するために、SVグレードやSLグレードと比べて装備を絞り込んでいる。例えば、標準装備の車載充電器の出力は、Sグレードは3.6kWだが、SVグレードとSLグレードは6.6kWとなっている(関連記事2)。このため家庭用電源による充電時間は、Sグレードは8時間だが、SVグレードとSLグレードは4時間と短い。
さらに、SVグレードとSLグレードに標準搭載されている、日産自動車のテレマティクスサービス「CARWINGS」に対応する通信機能付きカーナビゲーションシステムは、Sグレードの場合オプションとなっている。
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