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日産のEV「リーフ」が250万円以下で購入可能に、走行距離も14%増の228km電気自動車(1/2 ページ)

日産自動車は電気自動車(EV)「リーフ」をマイナーチェンジした。補助金を含めて250万円以下で購入可能なグレードを追加するとともに、満充電からの走行距離を従来比14%増の228kmまで伸ばしたことを特徴とする。

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マイナーチェンジした日産自動車のEV「リーフ」

 日産自動車は2012年11月20日、電気自動車(EV)「リーフ」をマイナーチェンジしたと発表した。2010年12月の発売以降、初のマイナーチェンジとなる。補助金を含めれば250万円以下で購入可能な低価格の「Sグレード」を追加するとともに、JC08モードにおける満充電からの走行距離を従来比14%増の228kmまで伸ばしたことが特徴となっている。

 マイナーチェンジした日産自動車のEV「リーフ」の外観
マイナーチェンジした日産自動車のEV「リーフ」のインテリア
マイナーチェンジした日産自動車のEV「リーフ」。写真は、低価格の「Sグレード」の外観(上)とインテリア(下)である。(クリックで拡大) 出典:日産自動車

走行モーター用磁石のレアアース使用量を40%削減

 Sグレードの税込み価格は334万9500円だが、オプション設定により運転席・助手席向けサイドエアバッグとカーテンエアバッグを省くと、327万6000円まで下げられる。これに、リーフの購入時に政府から支給される「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」の78万円を含めると、250万円を下回る249万6000円で購入できることになる。

 Sグレードの低価格化は、装備の見直しや部品のコスト削減の積み上げによって実現している。中でも、走行用モーターについては、レアアースであるジスプロシウムの使用量を従来比で40%削減することでコストを削減しているという。

 走行用モーターのネオジム磁石の耐熱性を高めるために添加されるジスプロシウムは、磁石全体に均一に分布させるのが一般的だった。これに対して、新型リーフのモーターの磁石では、磁石を構成する素材の結晶成分の粒界(結晶の境目)に限定してジスプロシウムを分布させる粒界拡散技術を採用。ジスプロシウムの使用量を減らしながら、耐熱性を確保した。

走行用モーターの磁石に使用するジスプロシウム(Dy)の比較
走行用モーターの磁石に使用するジスプロシウム(Dy)の比較。従来の「リーフ」(左)では、磁石全体に均一に分布させていたが、新型リーフ(右)では、耐熱性の向上に効果が高い結晶粒界に限定して分散させている。(クリックで拡大) 出典:日産自動車

「プリウスPHV」よりも安価

 新型リーフの249万6000円という購入可能価格は、2012年11月にマイナーチェンジしたトヨタ自動車のプラグインハイブリッド車「プリウスPHV」よりも安い。プリウスPHVで最も安価な「Lグレード」の税込み価格は305万円であり、補助金の45万円を含めた購入可能価格は260万円だからである。

 一方、リーフよりも小型のEVであれば、Daimlerの2人乗りEV「smart fortwo electric drive」が243万円、三菱自動車のEV「i-MiEV」の「Mグレード(急速充電機能なし)」が188万円と、新型リーフよりも安価に購入できる。

 なお、従来のリーフで下位モデルだった「Xグレード」の税込み価格は375万7950円、上位モデルの「Gグレード」は413万3850円となっている。

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