アルミの強みで物流現場に「半自動化」の選択肢、75万円の新型運搬カートが登場:国際物流総合展2026
SUSは「国際物流総合展2026」において、アルミの特性を生かした新型電動カート「Factory Porter」などを披露した。柔軟なカスタマイズと「半自動化」のアプローチで、物流課題の解決を目指す。
SUS(エスユウエス)は、「国際物流総合展2026」(2026年9月8〜11日、東京ビッグサイト)において、新型運搬カート「Factory Porter(ファクトリーポーター)」をはじめとする、アルミの特性を生かした「搬送全方位戦略」ソリューションを披露した。
SUSは1992年創業で、静岡県に本社を置くアルミプロファイルメーカーだ。FA向け機械装置やユニット機器製品の設計、製造、販売を主力としながら、アルミ製住宅や建築用構造材、家具など、アルミ素材を活用した事業を展開している。近年は、物流業界の慢性的な人手不足や省人化ニーズに応えるため、既存設備を有効活用しながらコストを抑え、作業者の負担を軽減する「半自動化」のアプローチにも注力している。
展示会で初公開したFactory Porterは、小型電動カートの後方に、用途に合わせて着脱できる軽量なアルミ製台車(棚台車、平台車、BOX台車)を組み合わせた製品だ。全幅600mmのコンパクト設計で狭い通路もスムーズに走行でき、フル充電時の走行可能距離は約38kmだ。走行時は時速6km以下を上限とし、レバー式アクセルを採用するなど安全性に配慮した設計としている。SUSの説明員は、「AGV(無人搬送車)などの導入には、モノによっては数百万円かかるといわれている。Factory Porterは、基本仕様で約75万円で導入できる。あえて全自動ではなく、安全に重いものを運べる『半自動化』の選択肢として、コストを抑えたい企業に提案していく」と説明した。
また、自社工場でアルミフレームを設計/製造する同社ならではの強みを生かした製品が、アルミ製軽量カートだ。「鉄製の約3分の1という軽さで女性や高齢者でも扱いやすい。部品がボルトで固定されているため、溶接された鉄製カートとは異なり、導入後でも現場の要望に合わせて六角レンチ1つで棚の高さを変えたり、仕様を変更したりできる柔軟性が武器だ」(同説明員)。基本サイズの他、顧客の要望に合わせたオリジナル台車の特注対応も得意としている。
倉庫内でデッドスペースになりがちな高所空間の活用策として、電動昇降カート「SKY STEP」も展示した。作業者が乗るゴンドラを最大1950mmまで昇降可能だ。幅約600mmの手押し式で、フォークリフトが入れない狭い隙間でも資格不要で安全に高所作業が行えるという。
同社はアルミのリサイクル性にも着目している。「使わなくなったアルミ製カートや部材を当社で買い取り、返金や次回の購入費用に充当するサービスも行っている。廃棄コストを削減しつつ、環境にも配慮できる」(同説明員)。アルミ素材の柔軟性と独自のアイデアで、物流現場の多様な課題に応えていく構えだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
半導体製造装置用アルミフレーム専用工場が熊本に完成
SUSは、熊本県菊池郡菊陽町の原水工業団地に、東京エレクトロン九州向けの専用工場となる「熊本事業所」が完成したと発表した。本格稼働は2018年7月からで、半導体製造装置に用いるアルミフレームの加工・組み立てを行う。
モニター大型化に対応したアルミ製大型アーム、吊り下げに加え持ち上げも
SUSは、タッチパネルモニターの大型化に対応した、最大可搬質量80kgの「モニターアーム MAX」を発売した。フレームの張り出し長は最大2mで、最大張り出し時の可搬質量は40kgとなる。
自走パレットはルートを記憶、柔軟なレイアウト可能な立体搬送システム
SUSは、多品種少量、混流生産の搬送工程を自動化する立体搬送システム「iFAS」を開発した。パレットが搬送ルートなどを記憶して自走し、走行レーンと各種モジュールを組み合わせてレイアウトを構築できる。
スマート工場化のカギは1万円台でできる「簡単自動化」
「安くて簡単」がギャップを越えるきっかけになると考えます。
「国際物流総合展2026」を歩いて感じた3つのトレンド
今年も東京ビッグサイトで物流のお祭りが始まった!
まるで直接触れている!? 遠隔から重さや柔らかさを感じるオカムラの物流ロボ
オカムラは「国際物流総合展2026」において、開発中の自律遠隔操作ハイブリッド型ロボットによる物流自動化ソリューション「PROGRESS ONE」の実機デモンストレーションを披露した。



