SAP×オムロン×アビーム、現場から経営までリアルタイムにつなぐ工場像を提案:ものづくり ワールド[東京]2026
SAPジャパン、アビームコンサルティング、オムロンの3社は「第38回 設計・製造ソリューション展」に出展し、「止まらず、無駄を生まない工場へ」をテーマに、製造現場から経営まで一気通貫でデータがつながり、柔軟な変化対応力を示す工場の在り方について紹介した。
SAPジャパン、アビームコンサルティング、オムロンの3社は、「第38回 ものづくりワールド[東京]」(2026年7月1〜3日、東京ビッグサイト)の構成展の1つである「第38回 設計・製造ソリューション展」に出展し、「止まらず、無駄を生まない工場へ」をテーマに、製造現場から経営までデータが一気通貫でつながり、柔軟な変化対応力を示す工場の在り方について紹介した。
SAPジャパン、オムロン、アビームコンサルティングが共同で出展したものづくりワールドでの展示。製造現場からのデータをリアルタイムで把握し、経営判断ができるようにする一連のソリューションを提案した[クリックで拡大]
3社が出展したのは、製造現場の作業内容やロボットの稼働状況などを、リアルタイムで経営指標へと反映し、柔軟な経営判断が行える姿を、生産ラインを仮想的に実稼働させながら紹介したものだ。
製造現場のデータの把握や連携、IT(情報技術)とOT(制御技術)の連携などは「i-BELT」を展開するオムロンが担い、これらの現場情報をSAPの各種ソリューションにデータとして格納できるようにする。その現場情報を、SAPのSupply Chain Managementを構成する各種ソリューションに連携し、生産管理や受注仕様管理、経営管理などにつなげられるようにする。アビームコンサルティングはこれらの仕組みを構築するための構想や導入、運用の支援を行う。
会場では、製造現場での作業内容をリアルタイムで原価として可視化し、工場での作業内容がリアルタイムで「もうかるか」を確認できる仕組みを紹介した。具体的には、製造現場でオムロンの技術を用い、人と協働ロボットが協力しながら交互に製造する。その作業情報をリアルタイムでオムロン製のPLC(Programmable Logic Controller)で吸い上げ、SAPのMES(製造実行システム)に連携し、作業の標準時間と実作業時間の比較などにより、原価を計算し、ダッシュボードに表示した。
SAPジャパン SAP Labs Japan サプライチェーンマネジメント 部門長の鈴木章二氏は「実際には、製造現場のデータや、製造に関するソリューションはまだバラバラであることが多く、描いたような仕組みをシームレスに実現するのは難しく、国内での事例も少ない。しかし、製造現場から経営まで情報を一貫してつなぐ仕組みは既に実現可能であることを今回の展示でアピールすることで、少しでも前に進むきっかけにしてほしいと考えている。技術的な障壁はもうクリアできている」と展示の狙いについて語っている。
欧米では、デジタルスレッドで製造現場から経営までの情報を結ぶ取り組みは完全自動化などを見据えた動きで進められることが多いが、鈴木氏は「日本の場合は、人手不足という課題があるとはいえ、優秀な人材による現場力で成り立っている工場が多い。人とロボットや機械が協力しながら、時には人、時にはロボットというような形で、より柔軟性が求められる製造現場が理想だ。その柔軟性を支える意味でも、今回の3社での展示のような協調関係が重要になる」と考えを述べている。
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