AIで車載ソフトの開発期間を大幅短縮、AstemoのSDV子会社がデモを披露:人とくるまのテクノロジー展2026
Astemoは、「人とくるまのテクノロジー展2026 YOKOHAMA」において、完全子会社のAstemo Cypremosが手掛けるSDVエンジニアリングソリューション「Cypremos SDV Engineering Suite」のデモを披露した。
Astemoは、「人とくるまのテクノロジー展2026 YOKOHAMA」(2026年5月27〜29日、パシフィコ横浜)において、完全子会社のAstemo Cypremosが手掛けるSDV(ソフトウェアデファインドビークル)エンジニアリングソリューション「Cypremos SDV Engineering Suite」のデモを披露した。
Astemo Cypremosは、2024年11月に設立されたSDVのソフトウェアクラウドサービス企業である。ティア1サプライヤーであるAstemoが車載システムなど車両内に対応する「In-Car領域」を担うのに対して、Astemo Cypremosはクラウドや通信の活用によって車両外の「Out-Car領域」から自動車の進化に貢献することを使命としている。
同社が開発を進めているのが、自動車開発のV字プロセスで最初の段階に当たる要件定義フェーズから、AI(人工知能)を活用した自動化によって車載ソフトウェアの開発期間の大幅な短縮を可能にするCypremos SDV Engineering Suiteである。
今回は、「テスト生成」と「FTA(Fault Tree Analysis)自動化」のデモを披露した。
テスト生成では、手動入力したテキストベースのテスト要件を基に、AIを用いて要件の内容を改善した上で、テストケースを自動生成するという内容だ。デモでは、生成したテストケースにエッジケースなどの条件を追加した上で再生成を行ってから、テストプログラムとなるスクリプトを自動で生成できることも示した。
FTA自動化では、「FTA分析アシスタント」との対話方式で作業を進めていく。最初は、帳票ツールなどで作成したベースになるFTAツリー図のスクリーンショットを読み込ませるところから始める。このFTAツリー図の内容をAIによって分析した上で、エラーなくFTA分析が行えるように条件を追加するなどしてから、クラウドベースのCypremos SDV Engineering SuiteでFTA分析を行えるように変換するという内容になっている。

FTAツリー図の分析結果(左)と、その分析結果を基にしたFTAツリー図を表示したところ(右)。条件を追加するなどしていくことで「Cypremos SDV Engineering Suite」でFTA分析を行えるようになる[クリックで拡大]なお、今回のデモではAIエンジンとして「Claude」を利用しているが、顧客の要望に合わせて他のAIエンジンに変更可能だ。顧客のデータベースから作成したRAG(検索拡張生成)などとの組み合わせも想定している。
Cypremos SDV Engineering Suiteは、機能の全てを一括で利用する必要はなく、今回デモを披露したテスト生成やFTA自動化などのサービス単位で導入できる点も大きな特徴だ。「自動車メーカーだけでなく、Astemoの競合であるティア1サプライヤーにも提供していきたい。そのためにAstemo Cypremosとして分社独立した」(Astemo Cypremosの説明員)という。
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