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日立AstemoがEV用インバーターにローム製SiC-MOSFETを採用、2025年に供給開始車載半導体

ロームは、同社の第4世代SiC-MOSFETとゲートドライバICが、日立AstemoのEV(電気自動車)用インバーターに採用されたと発表。このインバーターは、国内自動車メーカーを皮切りに2025年から国内外向けに順次供給される予定である。

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 ロームは2022年12月14日、同社の第4世代SiC-MOSFETとゲートドライバICが日立AstemoのEV(電気自動車)用インバーターに採用されたと発表した。このインバーターは、国内自動車メーカーを皮切りに2025年から国内外向けに順次供給される予定である。

ロームの第4世代SiC-MOSFETとゲートドライバIC
ロームの第4世代SiC-MOSFETとゲートドライバIC[クリックで拡大] 出所:ローム

 2010年にSiC-MOSFETの量産を開始したロームは、以降も世代を重ねて性能向上に努めてきた。2020年6月には、短絡耐量時間を改善するとともにさらにオン抵抗を抑えた第4世代SiC-MOSFETを投入しており、従来の車載充電器向けにとどまらず、EVなどの電動システムのインバーターを中心に採用を拡大させる方針を打ち出していた。ロームによれば、車載インバーターにこれまで広く利用されてきたシリコンIGBTと置き換えることで、WLTC燃費試験ベースで電費を6%改善でき、電動車の走行距離の延伸に貢献するとしている。

 日立Astemoは2022年に入って、ホンダや日産自動車のEV向け電動アクスルの受注を決めている。ホンダについては2026年からグローバル展開する中大型EV向けであり、日産自動車はティア1サプライヤーとなるジヤトコを経由して納入することになる。ロームの第4世代SiC-MOSFETとゲートドライバICを採用したのは、これら採用が拡大している車載インバーターのさらなる性能向上を目指してのことだ。

 自動車の電動化が急速に進む中で、より高効率で小型/軽量化された電動パワートレインシステムの開発が進んでおり、特にEVでは走行距離の延伸や搭載バッテリーの小型化のために駆動の中核を担うインバーターの高効率化が課題となっている。長らくシリコンIGBTと比べて効率向上が期待できるとされてきたSiCデバイスだが、ここ数年で採用事例が拡大しつつある。

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