使用済み塩ビ混入プラを資源に! 高純度の脱塩油化技術とは:リサイクルニュース
リケンテクノスはアシスト、ケー・シップと共同で、塩素を含む混合使用済みプラスチックから低塩素の回収油(10ppm以下)を生成する脱塩油化技術の開発に着手した。これまで困難だった塩ビ混入プラを一括処理できる技術として期待される。
リケンテクノスは2026年5月25日、アシストやケー・シップと共同で塩素含有廃プラスチックを熱分解して低塩素濃度の回収油を得る脱塩油化の技術開発に本格着手すると発表した。回収油に含まれる塩素の含有量を10ppm以下にする技術開発をパイロットスケールで進めることを目的に、3社間で共同研究開発契約書を締結した。
2027年中にパイロットスケール装置を建設
国内の経済活動は、原油やナフサをはじめとする石油資源を原料としたエネルギーや製品によって幅広く支えられている。しかし、これらの資源は供給や価格の変動に影響を受けやすく、安定的な確保と持続的な利用が重要な課題となっている。
また、近年は使用済みプラスチック(使用済みプラ)やCO2排出量の問題がクローズアップされ、カーボンニュートラルや資源循環の必要性がある。
国内の使用済みプラは、7割以上がサーマルリカバリーや単純焼却/埋め立て処理されており、化石燃料の使用量を減らして循環型経済への移行を進めるため、再資源化に向けた研究開発が産官学で活発に推進されている。
一方、プラスチックには多くの種類があり、それらが混合した一般の使用済みプラを再資源化するには種類ごとの分別が望ましいものの、その処理には多大なコストがかかるという課題がある。
こうした混合使用済みプラを一括処理できる有力な選択肢の1つが、化学反応を用いたケミカルリサイクルだ。使用済みプラを油分としてリサイクルする場合、原料となる混合使用済みプラにポリ塩化ビニル(PVC)など由来の塩素成分が含まれていると、回収油は燃料や化学原料としても利用しにくくなるため、使用済みプラの分解油化では、油化工程で塩素成分をいかに除去するかが重要とされている。これまでも脱塩技術の研究開発が行われてきたが、実用レベルには至っていなかった。
そこでリケンテクノスは数年前から、アシストやケー・シップと共同で、この脱塩技術の開発に取り組んでおり、8wt%程度の塩素を含む使用済みプラを熱分解して得られる回収油について、残存塩素濃度が10ppm以下となるような脱塩油化技術をラボスケールで共同開発した。
今後の開発検討をさらに加速するため、3社による共同研究開発契約を締結した。2027年中にパイロットスケール装置の建設を目指し、ラボ実験の結果を再現できるように開発/検証を進めている。
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