LIXILが榎戸工場で衛生陶器廃材を100%再資源化し「陶器から陶器へ」を実現:リサイクルニュース
LIXILは、衛生陶器の国内主力製造拠点である榎戸工場で、工場内で発生する陶器片を高品質な衛生陶器の原料として100%再資源化する技術を確立し、本格的な運用を開始した。
LIXILは2026年5月7日、衛生陶器の国内主力製造拠点である榎戸工場(愛知県常滑市)で、工場内で発生する陶器片を高品質な衛生陶器の原料として100%再資源化する技術を確立し、本格的な運用を開始したと発表した。
LIXILの榎戸工場は、衛生陶器を製造する主力工場で、洋風便器、小便器、手洗い器、タンク、洗面器を製造している。原料の泥漿の製造から、成形、乾燥、選別、施釉、焼成、検査までを一貫して行っていることが特徴だ。
榎戸工場ではこれまで、品質基準を満たさない衛生陶器の廃材を粉砕し、原料として一部再利用してきたが、品質維持の観点から再利用量には限界があった。そのため、年間約200t(大便器およそ8000台分)の廃材は自社製品に再利用できず、道路の路盤材や陸上競技場のトラックなど別の用途でのリサイクル(オープンループリサイクル)となっていた。
この課題を解決するため、LIXILは原料の配合バランスを最適化した製造方法を確立した。これにより、製品の品質を維持したまま、従来は活用しきれなかった陶器片を高品質な衛生陶器の原料として100%再資源化することに成功した。
従来のオープンループリサイクルとは異なり、資源の価値を損なうことなく「陶器 to 陶器(陶器から陶器へ)」と循環させるリサイクル手法(クローズドループリサイクル)を実現し、主原料である粘土や長石などの限られた天然資源の使用を抑制する。今後はこの技術を他工場へも展開し、LIXIL全体での「陶器から陶器へ」の再資源化率100%を目指すとしている。
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