AIで微細デバイスを鮮明に、低被ばく低造影剤の新型X線透視装置:医療機器ニュース
シーメンスヘルスケアは、AIを活用した画像処理技術「OPTIQ AI」を搭載し、高画質かつ低被ばくでの血管内治療を支援するX線透視・撮影装置「ARTIS pheno.vision」を発売した。微細化が進む治療デバイスを明瞭に描出し、良好な視認性を確保する。
シーメンスヘルスケアは2026年4月8日、AI(人工知能)を活用した画像処理技術を搭載したX線透視・撮影装置「ARTIS pheno.vision(アーティス・フィノ・ビジョン)」を販売開始した。低侵襲な血管内治療の普及により、微細化が進む治療デバイスを明瞭に描出し、良好な視認性を確保する。
ARTIS pheno.visionは、ハイブリッド手術室向けのX線透視、撮影装置「ARTIS pheno」に、AI画像処理技術の「OPTIQ AI」を搭載したモデルだ。画像生成プロセスにおいてノイズを大幅に抑制し、高精細かつ高コントラストな画像を可能にした。
コントラストノイズ比(CNR)に基づく画像処理により、患者の体格差やCアームの角度、システム条件などに左右されず、安定した画像を提供できる。AIを活用した高度なアルゴリズムは、信号強度を維持したまま量子ノイズや電子ノイズをリアルタイムで除去する。X線散乱などのノイズが抑制されるため、微細な血管や細径化が進むカテーテル、ガイドワイヤなどをクリアに描出可能だ。
この描出性能により、診断参考レベル(DRLs)を大きく下回る低線量での検査や治療が可能となる。コントラスト分解能が向上したことで、造影剤の使用量を低減し、患者の身体的負担を低減する。同技術は心臓領域だけでなく、腹部や末梢血管など幅広い部位の血管撮影に対応する。
操作面では、テーブルサイドで直感的に操作できるタブレット型コンソール「ARTIS Touch UI」を搭載した。ライブ画像やシステム情報の表示、血管距離計測や定量解析、3D画像操作をシームレスに実施。複雑なインターベンションのワークフローを効率化し、安全で質の高い医療提供をサポートする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
高画質と低被ばくを実現、新型フォトンカウンティングが国内販売
キヤノンは、国産初となるフォトンカウンティングCT「Ultimion」を国内で販売開始する。高分解能画像や高度なスペクトラル画像により、診断精度の向上と被ばく線量の低減が期待できる。
キヤノンメディカルが医療機器の国内販売会社に、開発製造機能はキヤノン本体へ
キヤノンは、医療機器の子会社であるキヤノンメディカルシステムズ(キヤノンメディカル)の日本国内における販売/修理/保守を除く全ての事業を、簡易吸収分割によってキヤノン本体に承継することを、同日開催の取締役会で決議したと発表した。
技術とデザインで従来課題を克服したキヤノンの全身用マルチポジションCT
キヤノンが開催したデザインオンラインセミナー「Meet-up Canon Design 2025」の中から、「検査の未来を描く『全身用マルチポジションCT』のデザイン」の講演内容を取り上げる。
放射線治療計画の作成を効率化するフォトンカウンティングCTを発売
シーメンスヘルスケアは、放射線治療計画の精度向上と業務効率化を目的としたフォトンカウンティングCT「NAEOTOM Alpha.Prime for RT」を発売した。
全自動測定装置2機種を発売、検査室向け血液凝固検査事業に参入
シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクスは、血液凝固検査装置事業に参入し、全自動血液凝固測定装置「CN-6000」「CN-3000」の販売を開始した。設置面積は720×906×1350mmで、限られたスペースでも高処理性能を発揮する。
日本初リアルタイム3D対応の心腔内エコー用カテーテルを発売
シーメンスヘルスケアは、リアルタイム3D対応の心腔内エコー用カテーテル「AcuNav Lumos 4D ICE」を発売した。これまで観察が困難だった心血管の解剖学的構造を視覚化できる。


