トヨタの自動車生産が4カ月連続で前年割れ、今後は中東情勢悪化も悪材料に:自動車メーカー生産動向(3/3 ページ)
2026年2月の日系自動車メーカーの世界生産台数は、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、SUBARUの4社が減少し2カ月連続の前年割れとなった。中東情勢の悪化に伴い、中東向け車両の生産や輸出を停止する動きも広がりつつある。足元では原材料などの調達難による生産への影響は表面化していないが、予断を許さない状況はしばらく続きそうだ。
ダイハツ工業
ダイハツの2月の世界生産は、前年同月比4.7%増の13万3850台と、6カ月連続のプラスだった。このうち国内生産は、新型「ムーヴ」の好調に加え、軽商用EVの投入も純増となり、同13.3%増の7万618台と7カ月連続で前年実績を上回った。8社の国内生産で最も高い伸び率となった。内訳は、軽自動車が同16.7%増の5万789台、登録車は同5.3%増の1万9829台だった。
一方、海外生産は、前年同月比3.5%減の6万3232台と2カ月ぶりに前年実績を下回った。2年以上にわたり長らく低迷が続いていたインドネシアは、同9.0%増の3万7333台と1月に続いてプラスを確保した。ただ、マレーシアは前年2月が過去最高だったこともあり、同17.3%減の2万5899台と6カ月ぶりに減少した。
マツダ
マツダの2月の世界生産台数は、前年同月比6.7%増の10万1934台と2カ月ぶりに増加した。中でも主力の国内生産が伸長し、同12.0%増の6万7375台と2カ月ぶりに前年実績を上回った。新型に切り替えた主力モデルの「CX-5」が同6.5%増だった他、関税対応で日本からの米国向け輸出を増やしている「マツダ3」が同18.4%増、「CX-30」に至っては同48.0%増と大幅に増加した。輸出も北米や欧州向けが伸長し、同17.7%増の6万939台と2カ月連続でプラスだった。
海外生産は伸び悩み、前年同月比2.4%減の3万4559台と2カ月連続で減少した。要因はメキシコで、関税対策で米国市場向けのCX-30やマツダ3を日本生産に切り替えた影響が大きく、同25.7%減の1万3460台と大幅に減少し、11カ月連続のマイナス。米国は「CX-50」がガソリン車、HEV(ハイブリッド車)ともに販売が堅調で同12.4%増の1万2233台と増加。それでも北米トータルでは同11.4%減の2万5693台と10カ月連続のマイナスとなった。一方、中国は好調で、EV「EZ-6/マツダ6e」の増加に加えて、SUVタイプの新型EV「EZ-60/CX-6e」も純増となり、同55.0%増の4578台と4カ月連続のプラスとなった。タイも「CX-3」が増加し、同19.5%増の4158台と3カ月連続で増加した。
三菱自動車
8社の中で最も高い伸びを示したのが三菱自だ。2月の世界生産台数は、前年同月比12.7%増の8万9026台と4カ月連続のプラスだった。国内/海外ともに好調で、どちらも前年同月より2桁%増加した。
国内生産は、前年同月比11.7%増の4万7672台と5カ月連続で増加した。水島製作所(岡山県倉敷市)で生産する「デリカミニ」および日産向けにOEM(相手先ブランドによる生産)供給する「ルークス」の新型車効果や、一部改良を実施した「デリカD:5」などが貢献した。輸出も北米向けがけん引し、同24.0%増の2万7444台と2カ月ぶりに増加した。海外生産は、同13.9%増の4万1354台と2カ月連続のプラス。インドネシアで2025年から生産を開始した新興国専用の新型SUV「デスティネーター」をインドネシアを皮切りにフィリピン、ベトナムとアジア各国に順次投入している他、タイで生産する「トライトン」も増産している。
SUBARU
8社で最も落ち込みが目立ったのがスバルで、2月の世界生産は、前年同月比12.4%減の7万495台と2カ月ぶりに減少した。要因は主力拠点の国内生産で、群馬製作所矢島工場(群馬県太田市)での改修工事は完了したものの、立ち上げ時にEVのみ生産したため、同22.6%減の3万9694台と大幅減となり、2カ月ぶりのマイナス。これに伴い輸出も同23.7%減の3万2992台と2カ月ぶりに前年実績を下回った。一方、唯一の海外生産拠点である米国生産は、同5.5%増の3万801台と2カ月ぶりに増加した。
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