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トヨタの自動車生産が4カ月連続で前年割れ、今後は中東情勢悪化も悪材料に自動車メーカー生産動向(2/3 ページ)

2026年2月の日系自動車メーカーの世界生産台数は、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、SUBARUの4社が減少し2カ月連続の前年割れとなった。中東情勢の悪化に伴い、中東向け車両の生産や輸出を停止する動きも広がりつつある。足元では原材料などの調達難による生産への影響は表面化していないが、予断を許さない状況はしばらく続きそうだ。

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スズキ

 トヨタに次ぐ2位が定着しつつあるスズキ。2月の世界生産は、前年同月比12.3%増の32万617台と6カ月連続で増加し、2月としての過去最高を更新した。けん引役はインドで、インド国内での物品/サービス税(GST)引き下げによる需要拡大に対応した増産や、新型SUV「ビクトリス」の投入、輸出の拡大などにより、同19.2%増の22万3441台と6カ月連続で増加。2月のインド生産として過去最高を記録し、世界生産に占める割合も約7割まで高まった。インド以外の海外生産は、インドネシアがSUV「フロンクス」の生産開始や、「キャリイ」が増加したものの、同0.5%減の1万6713台と6カ月ぶりの前年割れだった。ただし、インドの躍進の影響が大きく、海外生産合計は同17.6%増の24万154台と6カ月連続で前年実績を上回り、2月の海外生産として過去最高となった。

 一方、国内生産は伸び悩みが続いており、前年同月比1.1%減の8万463台と5カ月連続で減少した。販売が好調な新型「クロスビー」は大幅に増加したが、国内最量販車種の「スペーシア」が減少した他、「スイフト」や「ジムニー」などが落ち込んだ。輸出も完成車輸出が減少し、同11.0%減の1万6822台と2カ月ぶりのマイナスだった。

ホンダ

 ホンダの2月の世界生産台数は、前年同月比5.0%減の27万8台と3カ月ぶりに減少した。要因は海外生産で、同8.8%減の20万2458台と2カ月連続のマイナス。主要市場の北米は同4.8%増の14万1631台と3カ月連続のプラス。オランダの中国系半導体メーカーであるネクスペリアの出荷停止からの回復の他、前年に米国のオハイオ工場で実施したEV(電気自動車)生産ライン設営工事からの反動増も発生した。一方、厳しいのが中国で、市場の競争激化によりEV販売が低迷しており、同25.7%減の2万6649台と大幅減で5カ月連続の前年割れ。依然として回復の兆しが見えない状況だ。中国以外のアジアも低調で、アジアトータルでは同34.9%減の5万445台と、こちらも5カ月連続で減少した。

 一方、国内生産は、前年同月比8.7%増の6万7550台と3カ月連続で前年実績を上回った。3月の国内販売を見ると、主力の「N-BOX」は減少したものの、「ヴェゼル」や「ZR-V」が2桁%増だった他、軽EV「N-ONE e:」が純増となった。輸出も、欧州向けが大きく伸長し、同99.3%増の8974台と2カ月ぶりに増加した。

日産自動車

 落ち込みが目立ったのが日産だ。2月の世界生産は、前年同月比11.7%減の20万5272台と2カ月連続で前年実績を下回った。このうち国内生産は、同5.1%減の4万9537台と24カ月連続のマイナスで、厳しい状況が続く。新型を投入したEV「リーフ」は大きく伸長したが、国内の主力車種である「ノート」や「セレナ」が低迷した他、海外向け「エクストレイル/ローグ」が減少した。ただ、輸出自体は、「パトロール/アルマーダ」の好調に支えられ、同16.2%増の3万4413台と2カ月連続のプラスだった。

 国内以上に低迷したのが海外生産で、前年同月比13.6%減の15万5735台と、2カ月連続で前年実績を下回った。地域別では、メキシコが前年の新型「キックス」の反動減や、「ヴァーサ」と「セントラ」の新型への切り替えなどがあり、同32.7%減の4万214台と2カ月連続のマイナス。中国も「キャシュカイ」の減少などにより、同27.6%減の1万8015台と低迷し、2カ月連続で減少した。好調が続いていた英国も同1.5%減の2万5390台と7カ月ぶりのマイナスだった。一方、米国は「ローグ」の増産に加えて、「パスファインダー」や「フロンティア」といった新型車の投入により、同9.0%増の5万1324台と4カ月連続で増加した。

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