環境発電素子の性能を可視化する無料評価サービスを開始:組み込み開発ニュース
ムセンコネクトは、環境発電IoTデモ基板「EsBLE」を活用し、各メーカーが開発する発電素子の性能を無償で評価し、アドバイスする「発電素子無料評価サービス」の提供を開始した。
ムセンコネクトは2026年2月19日、環境発電(エネルギーハーベスティング)素子の性能を評価、可視化する「発電素子無料評価サービス」の提供を開始したと発表した。同社が開発した環境発電IoT(モノのインターネット)デモ基板「EsBLE(エスブル)」に、メーカーから提供された太陽電池や振動発電などの素子を接続し、実際の動作環境下での性能を無料で検証する。
同サービスでは、特定の照度や微振動下において、センサーデータのBluetooth LE(BLE)送信がどの程度の頻度で実行可能かを評価する。さらに、専用アプリを用いて発電状況や蓄電残量の推移をスマートフォン上でリアルタイムにグラフ化し、評価結果をフィードバックする。技術アドバイスとして、最適な電源構成や低消費電力化のための回路ノウハウの提案も行う。
評価に用いる「EsBLE」は、日本ガイシ製のリチウムイオン2次電池「EnerCera」や、トレックス・セミコンダクター製の高効率電源ICを搭載したプラットフォームだ。温湿度、気圧、照度、加速度、ジャイロの各センサーを搭載し、直流の太陽電池から交流の振動発電まで幅広く対応する。評価済みのデモ機は、メーカーの展示会や営業活動向けに無償で貸し出すことも可能だ。
先行事例として、山形大学有機エレクトロニクスイノベーションセンターが開発した次世代太陽電池(OPV)の評価を実施。室内光のみで電池交換をせずに温湿度データを送信し続ける実証に成功した。
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