ヤマ発は2026年の関税影響額が3倍に、コスト構造改革で米国事業立て直し急ぐ:製造マネジメントニュース(2/2 ページ)
ヤマハ発動機は、2025年12月期(2025年1〜12月)の決算説明会をオンラインで開催した。
マリン事業は中小型船外機が下支え、ロボティクスはAI需要に期待
SPV事業は、国内向け電動アシスト自転車の販売は好調に推移したが、海外完成車事業の撤退に伴い販売台数が減少した結果、売上高は前年を下回った。一方、販売費及び一般管理費の減少に加え、前期に計上した固定資産減損などの反動により営業損失は縮小した。2026年は国内、海外ともに販売を伸ばし、増収増益の見込みとなっている。
マリン事業の売上高は前年同期比1.9%減の5276億円、営業利益は同39%減の536億円だった。船外機は主要市場である米国での物価高、金利高の影響を受け、総需要は低調に推移したが、中小型馬力帯を中心に販売が伸長した。ウオータービークルは需要減少や市場在庫の増加により、販売台数が減少した。
2026年は、主要市場である米国需要はこれまでの減少傾向から下げ止まり横ばいとなる見通しで、中小型船外機は伸長が見込まれ、大型船外機は操船性を向上する新商品の活用などにより拡販を図り、増収増益となる見通し。
ロボティクス事業の売上高は前年同期比1.6%減の1115億円、営業損失が6億円だった。半導体製造後工程装置は、生成AI(人工知能)や先端パッケージ向けの需要が伸長し、販売が増加した。一方、サーフェスマウンター(実装機)及び産業用ロボットの販売台数が前年を下回った結果、事業全体の売上収益は前年並みとなった。営業損失は製造経費の減少や限界利益率の改善により縮小した。
2026年は収益性重視の方針を継続し、生成AI関連需要の拡大及びAI周辺機器の需要回復を取り込み、増収増益を見込む。
2026年12月期(2026年1〜12月)は、コア事業の販売増加と戦略需要の収益性改善を背景に、売上高は前年同期比6.5%増の2兆7000億円、営業利益は同42.4%増の1800億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同520.8%増の1000億円と増収増益を計画する。
「2026年の事業環境の中で、機会として見ているのはモーターサイクルのリカバリーだ。インド、フィリピン、タイで需要増を狙っている他、2025年に洪水の影響があったベトナムの回復も大きなカギになる。マリン事業では欧米の金利引き下げで需要が喚起されている。ロボティクス事業も生成AI関連で需要喚起が期待されるが、ボラティリティが高い事業でもあり、増産に向かってもキャッチアップがしっかりできるかどうかも見なければならない」(設楽氏)
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