拡大するインドへ攻勢、ヤマトが海外最大となる2.5万平方メートルの物流拠点稼働:製造マネジメントニュース(2/2 ページ)
ヤマトロジスティクスインドは、インド北部に海外でグループ最大となる物流拠点を開設した。製造業の集積が進むインドで日本品質のサービスを提供し、急拡大する内需および輸出向けサプライチェーン構築を支援する。
日系自動車部品メーカー1社が内定
NH8ロジスティクスセンターが面する国道8号線(NH8)は、デリー首都圏から商業都市ムンバイを経由し、南部の工業都市であるベンガルール、チェンナイへと続く主要道路だ。周辺には自動車メーカーの組み立て工場やサプライヤーが集まる工業団地が複数あり、ヤマトグループでは工場への納入を代行する「門前倉庫」としての活用も見込む。
また、インドでは土地の問題から形状がいびつな倉庫が多くあるのに対し、NH8ロジスティクスセンターは四角の整形を実現。レイアウト効率を最大化し、顧客ニーズに合わせた設計を可能とした。建屋の表と裏には、トラックが荷物の積み下ろしを行うトラックバースを備える。これにより、入荷した商品を在庫することなく仕分けて出荷車両へと積み替えるクロスドック機能を可能とし、ジャストインタイムの納入を支援する体制を整えた。
もう1つの差別化の核に据えるのが、日本品質のオペレーションだ。現場の基本作業はインド人スタッフが行うが、生産性や作業品質、安全性などは日本人が監督/管理する。
また、梱包(こんぽう)資材や錆防止の特殊なシートを活用し、専門技能を持つ社員が梱包を行う。インド特有の高温多湿な気候や、凹凸のある道路状況に対応するためだ。約280m2の定温倉庫には、産業用精密機器や電子基板の品質維持のため、20℃前後に保つ空調設備も導入した。
NH8ロジスティクスセンターには、日系の自動車部品メーカー1社がテナントとして入庫することが決定しているという。伊藤氏は今後の展望について、「日本の製造業のお客さまと長年培ってきた高品質なロジスティクスのノウハウと、世界各国のネットワークを活用し、グローバルサプライチェーン全体における課題解決に貢献していきたい」と意欲を語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
地政学要因で半導体製造は東南アジアとインドへ、東アジア一極集中の脱却なるか
半導体に関する各国の政策や技術開発の動向、そしてそれぞれに絡み合う用途市場の動きを分析しながら、「ポスト政策主導時代」の半導体業界の姿を提示する本連載。第3回は、転換点にある米欧の半導体政策に呼応する形で新たな産業政策を進める東南アジアの主要工業国やインドの政策動向を紹介する。
EV後進国日本で勃発する軽EVを巡る争い、欧州新規格にも波及するか
2026年は日本のEV市場が新たな局面を迎える年になるかもしれない。その引き金になるのが、軽自動車タイプのEV、いわゆる軽EVの継続的な市場投入である。
「日本の製造業が再び勝つために」、富士通が進める次世代国産CPUとAI戦略
富士通は技術戦略説明会において、製造現場へのAI導入課題を解決する次世代CPU「MONAKA」や1ビット量子化技術について説明した。会場では、研究開発の成果として空間モデル技術のデモンストレーションを披露した。
AIデファインドビークルに向けた演算プラットフォームを発表
Armは、AIデファインドビークルに向けた演算プラットフォーム「Arm Zena CSS」を発表した。自動車開発向けに標準化して統合したプラットフォームで、安全性を確保しつつ、ハードおよびソフトの開発期間を短縮する。
ニデックがインドで工場新棟建設へ、今後の車載用モーター需要増大に対応
ニデックは、子会社であるニデックインドが既存工場における新棟の起工式を実施したと発表した。投資金額は約100億円を見込んでいる。
東南アジアと欧州を結ぶトラックと鉄道の国際複合輸送、喜望峰ルートより短期間
ヤマトホールディングスは東南アジアと欧州の間で、トラックと鉄道による国際複合一貫輸送サービスの提供を開始した。


