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PFAS非含有でも接触角150度以上の撥水性を維持した新材料:材料技術
NTTアドバンステクノロジは、超撥水材料「HIREC」の新シリーズとして、PFASを含まない塗料を発売した。水系タイプの「HIREC PFW9」と溶剤系タイプの「HIREC PFS10」を提供する。
NTTアドバンステクノロジは2025年11月17日、超撥水材料「HIREC」の新シリーズとして、PFAS(有機フッ素化合物)を含まない塗料を発売した。水系タイプの「HIREC PFW9」と溶剤系タイプの「HIREC PFS10」を提供する。
従来のHIRECと同等となる、水滴の初期接触角150度以上の撥水性能を維持しながら、PFAS規制に対応した。可視光透過率は、従来品「HIREC450」の約5%から約40%に向上。表示板などへも適用でき、エアスプレーや刷毛、ローラーなどの塗装方法に対応する。
新シリーズのうちHIREC PFW9は、非危険品の水系塗料で、保管と輸送が容易だ。環境に配慮しつつ、優れた撥水性能を発揮する。HIREC PFS10は速乾性のため、待ち時間や工期を短縮できる。耐久性が高く、過酷な環境下でも安定した性能を維持する。
同社は今後、手軽に塗布できるスプレー缶タイプを2026年上半期に発売予定だ。
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