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自動車メーカーの社長に「モビリティ愛」はあるんか?Japan Mobility Show 2025(3/3 ページ)

日本自動車工業会(以下、自工会)は、「Japan Mobility Show(ジャパンモビリティショー) 2025」で「未来モビリティ会議」の特別セッション「トップが語る『モビリティ愛』とは!」を開催した。本稿では、同セッション内の第2部に当たる、自工会の会長と副会長計7人によるトークセッションの内容を抜粋して紹介する。

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自動車からモビリティへ 未来への思いを語る「未来掲示板」コーナー

 "こんな未来があったらいいな"という思いをテキスト/イラストで可視化して紹介する「未来掲示板」コーナーでは、各登壇者が未来のモビリティに関する思いを述べた。自工会 副会長・専務理事の松永明氏は、「自工会会員の14社が皆で協力して作る自動車」を挙げた。「皆さん激しい競争をしているが、協力すべきところは協力し合って、それが共通の基盤になり日本のクルマが作られれていく。こういう未来が日本の底になっていくと思っている」(松永氏)。


松永氏の回答[クリックして拡大]

 設楽氏は「転ばないバイク」を挙げた。「今ブースで展示している「MOTOROiD:Λ」みたいな、時間はかかると思うが転ばないバイクが近未来では出てくると思っており、もっと安全に皆がバイクに乗れるようになると思っている」(設楽氏)。

 エスピノーサ氏は「インテリジェントなコネクテッドモビリティ/無事故」を挙げた。「私が夢見る世界はモビリティがより安全でそして事故を回避できるもの。私も設楽さん寄りの意見だ」(エスピノーサ氏)。

設楽氏の回答(左)とエスピノーサ氏の回答(右)[クリックして拡大]

 三部氏は「空飛ぶクルマ」を挙げた。「会社の中でも最近話しているが、SF映画の世界は実現すると思っている。eVTOLなどの空飛ぶクルマが私の夢である。これが実現すれば、渋滞もなくなって最高だと思う」(三部氏)。

 佐藤氏は「駐車の時に小さくなるクルマ」を挙げた。「周りがしっかりした回答をする中で、自分の困りごとを解決するようなものを挙げてしまって恥ずかしい。最近は若い人がクルマを買いにくい理由として、都心部にいくほど駐車スペースがないという話がある。やっぱり若い人にクルマに乗って欲しいと思っているので、駐車する時に小さくなればいいのではないかと思って回答した」(佐藤氏)。

三部氏の回答(左)と佐藤氏の回答(右)[クリックして拡大]

 片山氏は「トランスフォーマー型トラック」を挙げた。「映画で出てくるようなトランスフォーム型のトラックが本当に実現してほしいと思っている。自動運転で荷物を運ぶところまではトラックで、それ以降はロボットになれば素晴らしいと思う。近年フィジカルAI(人工知能)という形で技術が進化しており、SDV(ソフトウェアデファインドビークル)とヒューマノイド型ロボットが一体化してくれればトランスフォーム型トラックになると思う」(片山氏)。

 鈴木氏は「自分で操るクルマ」を挙げた。「自動運転ができるようになってステアリングがなくなる未来になったら、脳をクルマとつなげて自分の思った通りに動かせるクルマが将来欲しくなると思っている」(鈴木氏)。

片山氏の回答(左)と鈴木氏の回答(右)[クリックして拡大]

 トークセッションの最後は片山氏のコメントで締めくくられた。「本日みたいな雰囲気で自工会の中でなんとか新しい価値を生み出そうとしている。マーケットでは熾烈な争いをしているが、同業者として苦労している部分について、互いに一番理解できるのが自工会のメンバーである。自動車からモビリティという領域に広げていきたいという思いで活発な議論をしていき、皆と自動車業界そしてモビリティ社会を作っていきたいと思っている」(片山氏)。

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