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アフリカの“あなた”に“未完成で出荷”するコンセプトモデルをトヨタが出展Japan Mobility Show 2025

トヨタ自動車は、「Japan Mobility Show 2025」で、「アフリカのクルマが購入できない層」をターゲットとし、あえて未完成での出荷を想定するコンセプトモデル「IMV Origin」を出展した。

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 トヨタ自動車は、「Japan Mobility Show(ジャパンモビリティショー) 2025」(プレスデー:2025年10月29〜30日、一般公開日:同年10月31日〜11月9日、東京ビッグサイト)で、「アフリカのクルマが購入できない層」をターゲットとし、あえて未完成での出荷を想定するコンセプトモデル「IMV Origin」を出展した。

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トヨタ自動車がコンセプトモデルとして出展した「IMV Origin」[クリックで拡大]

 トヨタ自動車ではプレスカンファレンスで「TO YOU(あなたのために)」をキーワードとしたブランド展開を進めていく方針を示している。「われわれは、以前から『Mobility for All』の実現を目指してきた。しかし、われわれが何かをつくるときに思うことは『誰かの助けになりたい』『誰かを笑顔にしたい』ということで、必ず誰か一人の『あなた』の顔を思い浮かべている」とトヨタ自動車 取締役社長の佐藤恒治氏は訴える。

 そこで「アフリカの“あなた”」をターゲットに、開発を進めているのがコンセプトモデルIMV Originだ。IMV Originは「走る、曲がる、止まる」のクルマとしての基本機能は、トヨタ自動車として開発するものの、あえて未完成のまま出荷し、アフリカで組み立てることを想定している。「アフリカにもさまざまな地域があるが、想定しているのは、クルマが買えない地域だ。そういう地域ではバイクでものすごく大きな荷物を運んでいたりする。そういう地域に適合する価格帯で、クルマの可能性を検討する」(担当者)。

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「IMV Origin」は未完成のまま出荷しアフリカで組み立てることでコストやリードタイムを削減する[クリックで拡大】

 IMV Originのもう1つの特徴が、上物については現地での要望次第で自由に作り替えられる形としていることだ。「決まっているのは運転席のみで、それ以外は全て自由に構成できる形としている。あえて作り切らないことで現地のニーズに適合するような形を目指している」(担当者)。

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運転席以外は土台のみで自由に用途に合わせて構成を変えられる[クリックで拡大]

 ただ、コンセプトモデルであるため、詳細については未定なところが多い。今回のジャパンモビリティショーや現地での調査も含めて、検討を進めていく考えだ。「パワートレーンやサイズ感についてもまだ定めているものはない。既存のプラットフォームを使うかどうかもまだ検討中だ。まずは、現地での価格感や用途などのニーズに、性能や機能、価格帯が折り合う形でクルマを作れるかを、根本から検証しているところだ」(担当者)としている。

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