3D CAD不要、支持面の指定だけで治具形状を自動生成するソフトの取り扱いを開始:3Dプリンタニュース
丸紅情報システムズは、Stratasys製3Dプリンタの管理ソフトウェア「GrabCAD Print Pro」に追加できる治具設計自動化ソフト「fixturemate」の取り扱いを開始した。部品データを読み込んで支持面を指定するだけで、治具形状を自動生成する。
丸紅情報システムズは2025年10月22日、治具設計自動化ソフトウェア「fixturemate(フィクスチャーメイト)」の取り扱いを開始すると発表した。Stratasys製3Dプリンタの管理/運用ソフトウェア「GrabCAD Print Pro」の追加機能で、Stratasys製3Dプリンタの全機種をサポートする。
trinckle 3Dが開発したfixturemateは、部品データを読み込んで支持面を指定するだけで、治具形状を自動生成する。これにより、設計作業では3D CADを必要とせず、そのまま3Dプリントへ移行できる。設計時間は、従来の3D CADを利用する場合よりも短縮できる見込みだ。
trinckle 3DとStratasysは、今回の提携で、fixturemateをGrabCAD Print Proに統合した。Stratasysは、造形データ作成、運用管理ソフトウェア「GrabCAD Print」を無償で提供している。機能を拡張した有償版のGrabCAD Print Proのユーザーは、追加費用なしでfixturemateを利用できる。
丸紅情報システムズは1992年以来、Stratasysの正規販売代理店として3Dプリンタを取り扱ってきた。今回のfixturemateの取り扱い開始により、顧客の試作造形や治具用途への転用提案を強化し、製造現場の効率化を支援する。
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