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ABBがロボット操作を容易にする新機能、生成AIがユーザーの質問に回答:産業用ロボット
ABBは、ロボットプログラミングツール「RobotStudio」に生成AIアシスタントを活用した「RobotStudio AI Assistant」を追加した。リアルタイムで段階的なガイダンスを提供し、ユーザーの生産性を高める。
ABBは2025年9月25日、ロボットプログラミングおよびシミュレーションツール「RobotStudio Suite」に生成AI(人工知能)を活用した「RobotStudio AI Assistant」を追加したと発表した。RobotStudioプレミアムサブスクリプションに追加費用なしで含まれる。
RobotStudio AI Assistantは人間の言語を理解する大規模言語モデルを搭載し、ABBのドキュメントライブラリを基に質問に回答する。これにより、経験の浅いユーザーでも迅速に設定でき、エキスパートは技術課題を効率的に解決できる。
新機能はリアルタイムかつ段階的なガイダンスを提供し、ロボットの立ち上げ期間短縮や操作性向上に寄与する。クラウドホスト型のオフラインプログラミング環境で利用でき、学生や若手技術者のトレーニングにも適している。中小企業やスタートアップ企業が直面する専門知識不足の課題にも対応し、ロボット導入の裾野を広げることを狙う。
RobotStudioは、チームがデバイスや場所を問わずに共同作業でき、自動パスプランニング機能により、生産性最適化とエネルギー削減にもつながる。
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