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第4次産業革命でABBがB&Rを買収、FAとPAを組み合わせて自動化進展FAニュース

スイスのABBは、PLCや産業用PCを展開するオーストリアのB&Rを買収する。買収価格については公表していない。

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 スイスのABBは2017年4月4日(現地時間)、PLC(Programmable Logic Controllers)や産業用PCなどを展開するオーストリアのB&Rを買収することを発表した。買収価格については公表していない。

 ABBはスイス・チューリッヒに本社を持つ電力とオートメーションのグローバル企業である。1988年に前身企業2社が合併して誕生し、従業員数約13万5000人、売上高約4兆円の大企業で、電力(再生可能エネルギー、グリッドオートメーション、マイクログリッド)、一般産業(工場、プラント関連)、交通・インフラ(船舶、電気自動車、電車、ビルディング)などの産業をカバーしている。

 一方のB&Rは1979年に創業したオーストリアのオートメーション関連企業である。世界70カ国に展開し、6億ドル(約660億円)の売上高を実現している。

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ABBの展開する双腕ロボット「YuMi」

 今回の買収によりABBがもともと持つロボット技術やプロセスオートメーション(PA)、デジタル化などの強みと、B&Rの持つファクトリーオートメーション(FA)などを中心としたPLCや産業用PC、ソフトウェアなどの強みを組み合わせた提案が可能となる。また、顧客企業を考えても、ABBが電力、産業、インフラストラクチャなどに強いのに対し、B&Rは、プラスチックやパッケージング、食品および飲料などの産業用機械や工場などに強く、補完的な関係を築くことができるという。

 今回の買収により、ABBは産業用オートメーションにおける立場を強化するとともに、インダストリー4.0での成長領域を拡大する方針だ。ABBは2017年3月に、新たな産業用の制御プラットフォームとして「ABB Ability」を発表しており、今回の買収は同プラットフォームの強化にもつながるとしている。

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