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設備保全のDXを推進、トクヤマが産業向けデータ統合AI基盤を採用:製造IT導入事例
トクヤマは、Cogniteの産業向けデータ統合AIプラットフォーム「Cognite Data Fusion」を採用した。設備保全や運転管理業務の効率化、高度化を進め、2026年3月までに徳山製造所全9部門で導入を完了する計画だ。
化学メーカーのトクヤマは2025年9月10日、製造現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速するため、Cogniteの産業向けデータ統合AI(人工知能)プラットフォーム「Cognite Data Fusion(CDF)」を採用したと発表した。Cogniteとの協業を通じて、設備保全や運転管理業務の効率化と高度化を推進する。
徳山製造所(山口県周南市)では、安全性や安定操業、生産性向上、技術継承が課題となっていた。設備運転データや台帳、保全情報など分散管理されていたデータを統合する必要があり、CDFの導入を決定。CDFのデータサイロの解消、既存システムとの柔軟な連携、さらにAIエージェント「Cognite Atlas AI」による業務効率化などが決め手となった。
今後は、設備状態の可視化、異常検知、点検業務の効率化を進め、オペレーションの自動化を段階的に展開する。2026年3月までに徳山製造所の全9製造部で導入を完了させる予定だ。
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