センサーやAIとの連携で複数ドローンの自律制御が可能に:ドローン
Vantiqは、センサーやAIなどの外部情報と連携し、GPS機能を持たないトイドローンを含めた最大7機のドローンを自律的に制御する技術の実証実験に成功した。群制御には、VANTIQプラットフォームから提供する判断ロジックを活用した。
Vantiqは2025年7月10日、センサーやAI(人工知能)などの外部情報と連携し、複数台のドローンを自律的に制御する技術の実証実験に成功したと発表した。
同実証では、GPS機能を持たないトイドローンを含めた最大7機のドローンを使用し、外部に設置した「VANTIQプラットフォーム」から提供する判断ロジックに基づいて群制御を行った。ドローンのフライトパスは、センサーや監視カメラなどリアルタイムに取得した外部情報に応じて動的に更新し、対象の捕捉や追尾といった高度な動作も可能となる。なお、VANTIQプラットフォームは、IoT(モノのインターネット)などによって発生し続けるデータの中から、アクション側にとって重要なイベントだけを見つけ出して伝えられることを特徴とするイベント駆動型アーキテクチャに対応する開発・運用プラットフォームとして知られている。
今回の実証実験では、VANTIQプラットフォームがイベント駆動型アーキテクチャと多様なメッセージ形式に対応することで、センサーが検出したイベントを即時処理して適切なドローンアクションにつなげた。屋内環境でも、インドアロケーションシステムなど外部システムと連携し、GPS無しでも同時に複数のドローン制御ができる。
VantiqのAIオーケストレーション技術は、クラウド、オンプレミス、エッジに柔軟に対応し、インターネット経由の制御に対してもセキュアな運用が可能となる。今後は、各業界の専門家や多様なドローンとの連携を進め、実証実験を拡大する予定だ。
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