スバルがSUVのEVモデルをフルラインアップ、小型の「アンチャーテッド」を公開:電動化
SUBARU(スバル)が新型EV「アンチャーテッド」を世界初公開。「ソルテラ」「トレイルシーカー」に続く、SUBARUグローバルバッテリーEVラインアップの第3弾であり、米国内では2026年初頭に発売する予定だ。
SUBARU(スバル)は2025年7月17日(現地時間)、米国ニューヨーク州で新型EV(電気自動車)「アンチャーテッド」を世界初公開した。2022年発売の「ソルテラ」、2025年4月公開(2026年以降発売予定)の「トレイルシーカー」に続く、SUBARUグローバルバッテリーEVラインアップの第3弾であり、米国内では2026年初頭に発売する予定だ。
アンチャーテッドは、EVならではの走行性能と、使い勝手や取り回しの良さといった実用性を兼ね備えた、多様なユーザーのライフスタイルに応えるSUVとして開発された。ソルテラと比べて全長を約170mm短くした(現行のソルテラは全長4690mm)ことによって取り回しの良さを実現したとする。
電池パックは74.7kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを採用した。満充電からの走行距離は、前輪駆動(FWD)モデルが約300マイル(約480km)以上、四輪駆動(AWD)モデルが約280マイル(約450km)以上となっている。充電ポートの規格については、2026年以降に米国市場に投入予定のソルテラの改良モデル、トレイルシーカーと同様にNACS(北米充電規格)に準拠している。150kWの急速充電器を用いたときの充電時間は、充電量10%から80%までを約30分で完了する。バッテリープレコンディショニング技術を用いてバッテリーを充電に最適な温度にすることで約30分の急速充電を実現した。
高出力モーターの採用により、FWDモデルで221馬力、AWDモデルで338馬力の走行性能を発揮する。SUBARUが培ってきた技術を生かしたサスペンション、電動パワーステアリングのセッティング、新たなAWD制御の採用により、ドライバーがより意のままに操ることができる走りを実現したとする。
アンチャーテッドの外観デザインは、クリーンでシームレスなフロントフェース、ハイコントラストで凝縮された塊感のあるボディーによって、先進性やスポーティさ、さらにアクティブでタフなイメージを表現。内装デザインは、インストゥルメントパネル周りの造形をすっきりとした横基調とし、開放的で居心地のよい空間を表現したという。ボディーカラーで選択可能なオレンジ色の加飾をアンチャーテッド専用で施している。
なお、アンチャーテッド(uncharted)という車名は、「地図に載っていない、未知の」を意味し、行ったことのない場所へも気軽に出かけ、自分の世界を広げてほしいという思いが込められている。
トヨタとSUBARUが「もっといいクルマづくり」を目指して共同開発を進めてきたSUBARUグローバルバッテリーEVラインアップは、3車種全てがSUVである。外形寸法が全長4690×全幅×1860×全高1650mmのソルテラを中型SUVとすると、ソルテラからのサイズアップが想定されているトレイルシーカーは大型SUV、今回発表のアンチャーテッドは小型SUVであり、SUBARUの主力製品であるSUVのEVモデルのフルラインアップがそろったことになる。
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