スバルの次世代アイサイトはイメージセンサーから作り込む:自動運転技術(1/2 ページ)
SUBARUとオンセミは2020年代後半に製品化する次世代「アイサイト」での協業を発表した。
SUBARU(スバル)とオンセミは2024年11月19日、2020年代後半に製品化する次世代「アイサイト」での協業を発表した。
次世代アイサイトのステレオカメラにオンセミのイメージセンサー「AR0823AT」を採用する。両社は、2014年製品化のアイサイトバージョン3の開発から10年以上の協業実績がある。
スバル 執行役員 CDCO(最高デジタルカー責任者)の柴田英司氏は「これまでオンセミ1社に絞ったわけではなく、他社とも話してきた。その上で、オンセミが飛び抜けており、性能もベストに近いと判断した」とコメントした。「半導体レベルからのアイサイトの技術開発にオンセミも魅力を感じていると聞いた。開発した技術は一部の高級車ではなく全車に搭載するという点も含めてウィンウィンだ」(柴田氏)
これまでのアイサイト
スバルでのステレオカメラの開発は1989年にスタートした。まずは1999年に「ADA(アクティブドライビングアシスト)」を搭載。2003年にミリ波レーダーを、2006年にはレーザーレーダーを組み合わせるなどセンサーフュージョンにも取り組んできた。
アイサイトと名前が付いたのは2008年。2010年にはカメラによるプリクラッシュブレーキに対応し、「ぶつからないクルマ?」をキャッチコピーにしたアイサイトバージョン2がヒットした。その後、2014年にバージョン3、2020年にバージョン4となる現行のシステムが搭載された。
オンセミのイメージセンサーを採用したバージョン3では、画像のカラー化に対応。現行システムでは広角化するなど、「イメージセンサーがアイサイトの進化を支えてきた」(柴田氏)という。
「これまでの協業でも、単に部品を買うだけでなく、ステレオカメラの企画段階からオンセミと話をして、われわれの要望をイメージセンサーに織り込んでもらってきた。次世代アイサイトでもさまざまな共有をしてきて、今回の発表に至った」(柴田氏)
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