マツダが国内向けEVの充電ポートにNACSを採用、2027年から:電動化
マツダは、2027年以降に国内で販売するEVの充電ポートにNACS(北米充電規格)を採用することでテスラと合意したと発表した。
マツダは2025年5月9日、2027年以降に国内で販売するEV(電気自動車)の充電ポートにNACS(North American Charging Standard、北米充電規格)を採用することでテスラ(Tesla)と合意したと発表した。
NACSの採用は、マツダのEVユーザーに対して充電時の選択肢を増やし利便性を高めることを目的としている。今回のNACSの採用により、マツダのEVユーザーはテスラが日本国内で展開する「スーパーチャージャー」を利用できるようになる。また、アダプターを使えば普通充電器やCHAdeMO準拠の急速充電器なども利用できる見通しだとしている。
現在マツダが国内で販売する充電ポート搭載車両としてはPHEV(プラグンハイブリッド車)の「MX-30 Rotary-EV」がある。パワートレインはロータリーエンジンを発電機に使用してモーターの駆動力で走行するシリーズ方式を採用しており、充電については普通充電とCHAdeMO準拠の急速充電に対応している。また、CHAdeMOの急速充電ポートを用いたV2H(Vehicle to Home)も利用可能である。なお、「MX-30」にはEVモデルもあったが2025年3月末に終売している。
日本の自動車メーカーでは北米市場におけるNACSの採用が拡大している。2023年7月に日産自動車、同年9月にホンダ、10月にトヨタ自動車、11月にSUBARUが相次いで北米市場でのNACSへの対応を発表した。ただし、これらの日本の自動車メーカーは国内市場向けEVでNACSを採用する方針は示していない。
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