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2040年を見据えた将来の航空交通システムに関する長期ビジョンを策定:航空機技術
国土交通省は、産学官の連携により2040年を見据えた「将来の航空交通システムに関する長期ビジョン2040」を策定した。先駆的な航空交通システムの構築を進める。
国土交通省は2025年6月24日、産学官の連携により2040年を見据えた「将来の航空交通システムに関する長期ビジョン(CARATS:Collaborative Actions for Renovation of Air Traffic Systems)2040」を策定したと発表した。先駆的な航空交通システムの構築を進める。

「将来の航空交通システムに関する長期ビジョン(CARATS:Collaborative Actions for Renovation of Air Traffic Systems)2040」の概要[クリックで拡大] 出所:国土交通省
国土交通省では、産学官連携の「将来の航空交通システムに関する研究会」(現「将来の航空交通システムに関する推進協議会」)にて、2010年3月に2025年までの長期計画となる「将来の航空交通システムに関する長期ビジョン」を策定した。
CARATSによって、国内管制空域の再編や新たな技術・運用方式の導入が進められてきた。これにより、航空交通量の増加に対応すると同時に、安全性や利便性の向上が図られてきた。今回、施策の進捗状況や近年の環境変化を考慮し、2040年を見据えたCARATS2040が新たに策定された。
今後はCARATS2040に基づき、「安全・安心対策の強化」「航空機の最適な運航のための軌道ベース運用(TBO)の実現」「持続可能な航空輸送の実現」「航空モビリティの多様化にも対応した空域の有効活用」「レジリエンスの強化」「国際連携の強化と海外展開の促進」という6つの方針に則り、産学官連携で様々な施策を進めていく。
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