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ボッシュが3Dプリンタ製ロボットハンドツールを採用 ワークの傷防止に効果:3Dプリンタニュース
リックスは、KiQ Roboticsと共同開発中の3Dプリンタ製ロボットハンドツール「柔軟指」がボッシュに採用されたと発表した。自動車部品を製造する東松山工場の生産プロセスで順次導入を拡大しており、他工場での展開も検討を進めている。
リックスは2025年6月27日、KiQ Roboticsと共同開発中のロボットハンドツール「柔軟指」が、ボッシュに採用されたことを発表した。
柔軟指は、ラティス構造を備えた樹脂製のロボットハンドツールで、3Dプリンタによって製造されている。ロボットなどのチャックツメに取り付けることで、対象物を傷つけることなく、安定して把持できるという。
ボッシュは2024年12月、自動車部品(インジェクター)を製造する東松山工場(埼玉県)の生産プロセスのうち9工程に柔軟指を先行導入し、2025年6月には新たに51工程への追加導入を決定した。
人手を介さず、全ての工程でロボットを用いている同工場では、これまで金属製のツメを備えたロボットを使用していたため、つかむ位置がわずかにずれると金属製のワークに傷がつき、廃棄につながる恐れがあった。
これに対し、樹脂製でワークを指で優しく包み込むように把持できる柔軟指は、傷などによる品質不良を未然に防ぐことができ、高品質な製品を顧客に納品することが可能となる。ボッシュでは、東松山工場にとどまらず、他の工場での導入についても今後検討を進めていくとしている。
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