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考える手を持つピッキングロボ、高速画像処理でワーク登録時間が20分の1に:協働ロボット
Thinkerは、ピッキングロボット「Thinker Model A」に新開発の高速画像処理システムを搭載した2025年6月モデルを発表した。同年1月モデルに比べ、ワーク登録時間を20分の1に短縮している。
Thinkerは2025年5月30日、ピッキングロボット「Thinker Model A」に、新開発の高速画像処理システムを搭載した2025年6月モデルを発表した。ワーク登録を大幅に簡略化、短縮化している。
Thinker Model Aは、独自のロボットハンド「Think Hand F」とカメラシステムを組み合わせた次世代型ロボットだ。柔軟な関節と近接覚センサーにより、人の指のような動きで対象物の形に合わせてピッキングができる。
今回の2025年6月モデルは、新開発の高速画像処理システムにより、同年1月モデルに比べてワーク登録時間を20分の1に短縮した。ワーク登録に必要な撮影は通常1枚で、特殊な形状でも数枚で済む。導入時の立ち上げ工数を大幅に削減し、多品目を扱う現場でも柔軟な運用ができる。
従来、バラ積みピッキングのワーク登録は、3Dデータや複数方向からの撮影が必要とされることが多く、その多大な準備工数が製造現場へのロボット導入のハードルの1つになっていた。
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