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デジファブ技術と伝統工芸が融合 山中塗を施した3Dプリンタ製タンブラー:3Dプリンタニュース
金沢エンジニアリングシステムズは、3Dプリンタと山中塗を組み合わせた多層中空構造の漆器タンブラー「IKUE」シリーズの販売を開始した。
金沢エンジニアリングシステムズは2025年6月2日、3Dプリンタで造形した多層中空構造の漆器タンブラー「IKUE」シリーズの販売開始を発表した。
3Dプリンタ×伝統工芸で生まれたタンブラー
IKUEシリーズは、3Dプリンタによる造形と伝統工芸の融合により、従来の食器製作とは異なるアプローチで開発されたタンブラーである。3Dプリンタの特性を生かし、結露しにくく断熱性の高い内部構造と、手になじむ外形の凹凸形状を実現した。材料にはABS樹脂を使用し、1個当たりの造形時間は4〜7時間を要する。
表面仕上げに「山中塗」(石川県加賀市山中温泉地区で生産される漆器)を施し、抗菌性と耐久性を付与した。職人の手作業による複数工程を経ることで、3Dプリンタ特有の積層痕を隠し、漆器ならではの高い質感を引き出している。
IKUEシリーズのラインアップは、「Yoisai(よいさい)」「Najimi(なじみ)」「Marumi(まるみ)」「Kasanebi(かさねび)」の4種類。同社のECサイトを通じて購入できる。なお、電子レンジ、オーブン、食洗機には対応していない。
(※)本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。
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