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大腸内視鏡検査で視野を確保する先端アタッチメントを発売:医療機器ニュース
オリンパスは、大腸内視鏡の先端部に装着し、大腸粘膜のひだを広げて視野を確保する処置具「ENDOCUFF VISION」を発売した。8本のフレキシブルアームが大腸のひだを平らにし、見えにくかった部分の視認性を向上させた。
オリンパスは2025年5月9日、大腸内視鏡検査時に使用する、内視鏡用シングルユース先端アタッチメント「ENDOCUFF VISION(エンドカフビジョン)」を国内で発売した。内視鏡の先端部に装着して大腸粘膜のひだを広げて視野を確保する処置具で、オリンパスメディカルシステムズが製造販売する。
ENDOCUFF VISIONは、円周上に1列8本のフレキシブルアームを備えた独自のデザインを採用。内視鏡の挿入時はフレキシブルアームが閉じた状態だが、引き抜く際に広がって大腸のひだを平らにする。ひだの裏など、これまで見えにくかった部分の視認性を向上させる。
また、フレキシブルアームが広がることで、内視鏡の先端が大腸管腔内に固定され、内視鏡の位置が安定する。観察中や治療中に内視鏡が誤って引き抜かれるリスクが低減し、操作性の向上や手技時間の短縮につながる。
ENDOCUFF VISIONは、2020年にオリンパスが買収契約を締結したArc Medical Designが開発した製品だ。観察の難易度が高かった箇所の視認性を高め、安定した大腸内視鏡検査をサポートする。
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