戦略的連携によりバーチャルツインを民間/軍用航空機の開発に活用:メカ設計ニュース
ダッソー・システムズは、Airbusとの長期的な戦略的パートナーシップを強化した。Airbusは「3DEXPERIENCEプラットフォーム」を全社で導入し、全ての民間および軍用航空機、ヘリコプターの開発において活用していく。
ダッソー・システムズは2025年4月24日(現地時間)、Airbusとの長期的な戦略的パートナーシップを強化したと発表した。同社の「3DEXPERIENCEプラットフォーム」をAirbus全社で導入。全ての民間および軍用航空機、ヘリコプター開発のライフサイクル管理の中核に据えて活用していく。
同プラットフォームの導入により、Airbusのサプライヤーをはじめ、多様な事業分野とバリューチェーンのユーザーが、オンプレミスまたは特定の国の管理下にあるクラウド環境(ソブリンクラウド)でバーチャルツインを活用可能になる。そのメリットとして、効果的なコラボレーションや開発サイクルの短縮、生産効率の予測と改善、アフターセールスとサポートの強化などが挙げられる。
また、同社は3DEXPERIENCEプラットフォームを介して、7つの業界向けソリューションをAirbusに提供する。開発プログラム全体を効率的に管理するための「Program Excellence」をはじめ、革新的なアイデアを実行可能なコンセプトとして評価する「Winning Concept」、関係者が連携しながら効率的に製品を開発する「Co-design to Target」を用意する。
他に、認証プロセスを円滑に進めるための「Cleared to Operate」、量産体制を整えて生産を安定化する「Ready for Rate」、 製造プロセス全体を最適化する「Build to Operate」、製品の運用、保守に関わる「Keep Them Operating」を提供。AI(人工知能)を活用した生成型設計や材料科学、モデリング、シミュレーション、生産および運用システムの効率化を支援する。
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