形材設計の課題を解決する最適化システムの開発に着手:メカ設計ニュース
FAIと加藤軽金属工業は、アルミ押出成形の形材設計における課題解決を目的に、トポロジー最適化技術を活用した新たな形材形状の最適化システムの開発に着手した。
FAIと加藤軽金属工業は2025年4月29日、アルミ押出成形の形材設計における課題解決を目的に、トポロジー最適化技術を活用した新たな形材形状の最適化システムの開発に着手したことを発表した。
同システムは、設計要件と形材の設計領域を入力すると、横方向の荷重に対する耐性を解析し、押出形材に適した断面形状を導出する。これにより、従来課題であった試作やシミュレーションの繰り返しによるコストを削減し、設計精度や品質の向上につなげる。
アルミ押出成形市場における新たな標準技術を目指す
同システムでは、トポロジー最適化によって材料の配置を最適化することで、必要な部分に強度を集中させつつ不要な部分を削減し、軽量化と強度確保の両立を目指す。こうした考えの下、両社は押出成形においてZ方向に一様な形状を前提とし、形材の断面における最適な形状を解析するシステムの開発を進めている。
現在、同システムは試験段階にあり、実用化に向けたさらなる検証のために、断面形状の最適化に関する試作/評価に協力してくれるパートナー企業を募集している。今後、設計検証とシミュレーションの高度化/高速化、実際の製造現場での検証およびシステムの有効性確認、実証実験とフィードバックの反映などを進め、システムとしての完成度を高めていく。
両社は、同システムをアルミ押出成形市場における新たな標準技術として確立し、形材設計の効率化とコスト削減に貢献したい考えだ。
(※)本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。
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