3Dプリンタに注目 大阪・関西万博の見どころ【5選】:AI記者がまとめるモノづくりトピックス(2/2 ページ)
「大阪・関西万博」では、3Dプリント技術を活用した未来の暮らしの提案や社会課題の解決に向けたさまざまな取り組みを発見できる。
捨てられてしまうホタテ貝殻を使った3Dプリントベンチ
甲子化学工業は、清水建設、TBWA/HAKUHODOとともに、ホタテ貝殻を再利用したベンチ「HOTABENCH」を開発し、フューチャーライフビレッジエリアで展示している。建設用3Dプリンティング技術を活用して製造されており、専用材料の一部をホタテの廃棄貝殻に置き換えることで実現した(詳細はこちら)。
ベンチ1台当たり約40kgのホタテ貝殻を使用し、型枠によって作られる従来のコンクリート製ベンチと比べて、約300kgのCO2削減を実現している。生物模倣によるリブ構造や、積層痕を生かした仕上がりが自然に溶け込むデザインを演出する。
原料となるホタテの種類や育成方法の違いが、素材の特性にバラツキをもたらす。そのため、理想となる配合比率の探索に多くの時間を要したという。
CO2を吸着する新素材を活用し、大型3Dプリンタで製造されたベンチ
ExtraBoldは、SyncMOFおよび相合家具製作所と共同で、CO2を吸着する多孔性素材「MOF(Metal-Organic Framework)」を使用したベンチ「MOF Bench」を製作し、大阪ヘルスケアパビリオンに設置した。このベンチは展示物ではなく実際に座れる公共設備として設置され、万博来場者が自由に利用できる(詳細はこちら)。
植物の葉を模したデザインで、葉脈部分にはSyncMOFが開発したMOFが用いられている。空気中のCO2がこの葉脈から回収されて、中央部にある「ミライの果実」(植物)へと還元される。
製造にはExtraBoldの大型3Dプリンタ「EXF-12」が活用された。設計、検証、製造までの全工程をわずか1カ月間で完了させたという。
(※)本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。
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ExtraBoldは、SyncMOF、相合家具製作所と共同で、CO2を吸着する新素材「MOF」を活用したサステナブルなベンチ「MOF Bench」を製作し、大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオンに設置したことを発表した。モンハンのオトモガルクか!? 川重Gが一狩り行けそうなオフロードモビリティを提案
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