ミネベアミツミのカンボジア太陽光発電が二国間クレジット制度資金支援事業に採択:製造マネジメントニュース
ミネベアミツミは、グループ会社のMinebea(Cambodia)とSchneiTecの合弁会社の事業が、環境省の2024年度「二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業」に採択されたと発表した。
ミネベアミツミは2025年3月31日、グループ会社のMinebea(Cambodia)とSchneiTecの合弁会社Minebea SchneiTec Green Power(MSGP)の「カンボジア太陽光20MWプロジェクト事業」が、環境省の2024年度「二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業」に採択されたと発表した。
二国間クレジット制度(JCM)とは、日本のパートナー国で、日本企業や日本政府が技術や資金の面で協力して対策を実行し、追加的に得られた温室効果ガス(GHG)の削減や吸収の効果を、パートナー国側と日本側で分け合う仕組みだ。
Minebea(Cambodia)は、カンボジアでの同社工場における電力グリーン化を目的に、2024年11月にMSGPを共同設立している。
今回採択された事業では、MSGPが20MWの太陽光発電システムを同国プルサット州に新設。同設備で発電した電力をカンボジア王国電力公社に売電することで、Minebea(Cambodia)の系統電力の消費量削減、発電時の化石燃料の使用や燃焼量削減に貢献する。
さらに、売電量に応じた環境価値をMinebea(Cambodia)が享受することで、ミネベアミツミのカンボジア工場の消費電力を再生可能エネルギー100%に転換する計画だ。
MSGPは、同事業への採択を通じて、発電効率と技術サポート体制が優れた設備の導入が可能となり、低炭素技術を活用することで、カンボジアにおける温室効果ガスの排出量を、年間で約1万4000t(トン)削減していく。
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