ニュース
TOPPANが高機能BOPPフィルム技術を持つイタリア企業買収、環境配慮製品需要に対応:製造マネジメントニュース
TOPPANホールディングスは、グループ会社TOPPAN Speciality Filmsが、包装用フィルム製造販売のイタリア企業Irplastの発行済み株式80%を取得することで合意したと発表した。
TOPPANホールディングス(TOPPAN)は2025年3月24日、包装用フィルムの製造販売を手がけるイタリアのIrplastの買収を発表した。買収によりサステナブルなソリューションの事業拡大を進め、グローバルブランドのユーザーが求める環境配慮型製品の需要に対応する。
Irplastの同時二軸延伸技術による高機能BOPPフィルムは、耐久性および耐熱性に優れ、熱収縮が少ないという特徴がある。バリア劣化を防ぎ、薄膜化が可能なことから、食品と日用品向けのパッケージやラベルなどで広く活用されている。
今回、TOPPANのグループ会社TOPPAN Speciality Filmsは、Irplastの発行済み株式80%を取得することで合意。同年4〜6月に株式取得を予定している。
これにより、Irplastの高機能BOPPフィルムの成膜ノウハウと、TOPPANグループの技術やソリューションを組み合わせることで、高機能BOPPフィルム製品のポートフォリオ強化を目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
M&A前に必ず把握すべき、スタートアップが持つ知財や管理体制
本連載では大手企業とスタートアップのオープンイノベーションを数多く支援してきた弁護士が、スタートアップとのオープンイノベーションにおける取り組み方のポイントを紹介する。第14回はスタートアップのM&A時に確認すべき知財の管理体制などについて解説を行う。日本企業が海外M&Aを活用する上で留意すべきポイントと「9つの行動」
経済産業省は「我が国企業による海外M&A研究会報告書」および「海外M&Aを経営に活用する9つの行動」を取りまとめ、発表した。海外M&Aの成功には、周到な事前準備と、実行後の世界的成長に向けた取り組みが重要だとしている。TOPPANがオールPEのモノマテリアルスタンディングパウチを開発
TOPPANは、使用するプラスチックフィルムを、全てポリエチレン(PE)ベースのフィルムとした液体用途向け詰替えパウチを開発した。「LIMEX」や「CirculeX」の開発でMIを採用、環境配慮型の素材開発を加速
TBMは、統計分析などの情報科学を応用したマテリアルズインフォマティクスの手法を新規素材開発に採用する。TOPPANとTSFがOPP基材バリアフィルムを開発、欧米やインドなどで発売
TOPPANとインドを拠点とするTOPPAN Speciality Films(TSF)は、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)を基材とするバリアフィルム「GL-SP」を開発し、生産/販売を開始すると発表した。2023年の国内高機能包装材料市場は前年比93.1%の大幅減
矢野経済研究所は、国内の高機能包装材料市場に関する調査結果を発表した。2023年の市場規模は72万3440tで、前年比93.1%の大幅減となった。2024年は、在庫の適正化や内食ニーズの回復により、2023年比103.5%の74万9000tになると予測する。