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福島県でペロブスカイト太陽電池調査研究事業に参画 公共施設で検証:材料技術
積水化学工業および積水ソーラーフィルムは、福島県のペロブスカイト太陽電池調査研究事業に参画すると発表した。
積水化学工業およびフィルム型ペロブスカイト太陽電池の製品設計/製造や販売を担う積水ソーラーフィルムは2025年3月31日、福島県のペロブスカイト太陽電池調査研究事業に参画すると発表した。
同事業では目標として、福島新エネ社会構想に基づき、耐荷重が小さい屋根や壁面、曲面などでの発電/活用が期待されるペロブスカイト太陽電池を県内公共施設へ先行的に設置し、事業化可能性等について検討を深め、同県における将来的な導入拡大につなげていくことを掲げている。
同事業では福島県内の公共施設であるJヴィレッジのセンターハウス前ロータリー芝生面、あづま総合運動公園の第1体育館屋根面、福島県立博物館の正面玄関壁面にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置し、設置場所の適否や設置に必要な機器、据え付け方法の検証を行う。発電した電気は蓄電池、デジタルサイネージなどの電力として使用する。
今後は、福島県内にある公共性が高い施設などの屋根や壁面、起伏のある地面などを対象に、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の特徴を生かせるモデル的設置の候補地を複数選定し、具体的な導入可能性の検討を行う。
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