ペロブスカイト太陽電池に蓄電池ユニットを接続、非常用電源などで活用:材料技術
積水化学工業は、大阪市北区の大阪本社で、「フィルム型ペロブスカイト太陽電池付き建材パネル」に、積水化学製の「蓄電池ユニット」とニチコン製の「パワーコンディショナ」を追加実装し、ペロブスカイト太陽電池で創出した電力を再生可能エネルギーとして利用する取り組みを開始した。
積水化学工業(積水化学)は2024年7月8日、大阪市北区の大阪本社(堂島関電ビル)に2023年10月に設置した「フィルム型ペロブスカイト太陽電池付き建材パネル」に、積水化学製の「蓄電池ユニット」とニチコン製の「パワーコンディショナ」を追加実装し、ペロブスカイト太陽電池で創出した電力を、館内で再生可能エネルギーとして利用する運用を開始したと発表した。
積水化学が入居する堂島関電ビルは大規模リニューアル工事を実施中であり、2025年5月に完成予定だ。一部フロアで部分的にリニューアル工事が完了したことを受け、2023年に設置したペロブスカイト太陽電池(PSC)に、今回は積水化学製リチウムイオン電池セルを搭載した蓄電池ユニットとニチコン製トライブリッドパワーコンディショナを追加実装し、11階のコワーキングスペースへの接続を完了した。
さらに、PSCで発電した電力を蓄電池ユニットに貯留し、電力供給システムを通して、館内のコワーキングスペースのコンセントなどで使えるようにした他、停電時には非常用電源としても利用できるようにした。
また、今回採用したトライブリッド蓄電システムに関して、将来は施設内のV2X(Vehicle to X)スタンドを増設することで、PSCで発電した電力で電気自動車(EV)を走らせることも可能になるなど、さらなる用途拡大を図れる。
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