簡易WMSにもなるモノの位置や在庫の管理サービス、OKIが月額5万円からで発売:物流のスマート化(2/2 ページ)
OKIは、屋内外問わず保管された製品や設備品などモノの位置情報をスマートフォンで簡単追跡できるロケーション・在庫管理システム「SHO-XYZ(ショザイ)」について説明した。簡易的なWMS(倉庫管理システム)としての利用が可能であるにもかかわらず、月額5万円からと安価にサービスを利用できる点が特徴となる。
商品1件の入荷から出荷までにかかる作業時間を75%削減
SHO-XYZは、作業者の国籍を問わず、現場状況に合わせたモノの位置登録やアプリ上の地図からモノの位置が確認できるので、現場でのモノの紛失事故を抑制させ、捜索時間を短縮することができる。OKIの自社倉庫を使った実証実験では、WMSを利用していない場合に商品1件の入荷から出荷までにかかる作業時間に300秒かかっていたところ、SHO-XYZの導入により75秒に短縮することができた。作業時間を75%削減できていることになる。
なお、RFタグとRFIDリーダーを用いた自動測位機能を活用する場合、屋内での保管場所の位置測位のために倉庫内の柱や床面などにもビーコンやRFタグを設置する必要がある。屋外の位置測位については、スマートフォンのGPS機能を利用すればよい。
サービス利用料(全て税別)は、ID2つと倉庫フロアの図面1枚分(広さの制限はない)、ストレージ2GBまでの標準プランで月額5万円(初年度は1年間の年間契約となり、2年目から月単位の契約となる)。この標準プランのオプションとして、ID2つと図面1枚の追加で月額5000円、ID1つの追加で月額1000円、ストレージ1GBの追加で月額850円、月額5000円からのAPI接続などを用意している。なお、SHO-XYZで扱うデータは基本的にCSVデータになるため、商品の登録と在庫管理だけであれば2GBのストレージでも十分な余裕があるが、報告業務用の写真データ保存を行うなどする場合は追加ストレージが必要になる。
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