ニュース
ニデックによるTOB、牧野フライスが特別委員会で検討へ「恣意的な判断を排除」:製造マネジメントニュース
牧野フライス製作所はニデックによるTOBの予告に関して検討するため、特別委員会を設置することを発表した。
牧野フライス製作所は2025年1月10日、ニデックによる株式公開買い付け(TOB)の予告に関して検討するため、独立役員の社外取締役による特別委員会を設置することを発表した。
特別委員会はトヨタ自動車 元常務委員の増田直史氏、熊本大学 元副学長の山崎広道氏、大和証券グループ本社 元副社長の高橋一夫氏、横浜国立大学大学院 教授の高井文子氏の4人で構成される。
この特別委員会は、必要に応じてニデックとの交渉、協議を行う権限を持ち、「事前に方針を確認し、適時にその状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示や要請を行うことなどにより、本提案に関する交渉過程に実質的に関与することができる」(牧野フライス製作所)としている。
ニデックは2024年12月27日、牧野フライス製作所に対して完全子会社化を目的に2025年4月4日からTOBを実施すると発表した。事前協議はなかった。
牧野フライス製作所では2025年1月10日に取締役会を開催。ニデックによる提案の是非やストラクチャーを含む取引条件、手続きの妥当性、公正性を検討するに当たり、「企業価値の向上および一般株主の利益を図る立場から、当社取締役会による恣意的な判断を排除し、意思決定過程の公正性、透明性および客観性を確保すること」(牧野フライス製作所)を目的として特別委員会の設置を決議した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ニデックが牧野フライスにTOB実施へ、想定シナジーとは?
ニデックは工作機械メーカーの牧野フライス製作所に対して、株式の公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。 - ニデックがTOB実施へ、事前協議なかった牧野フライスが反応
牧野フライス製作所は、同社株式の公開買い付け(TOB)をニデックが実施すると発表した件について文書を公開した。 - 工作機械業界で再編進むか、渦の中心となるニデック
「世界一の工作機械メーカーグループ」の端緒に付いたばかりです。 - TOBは増えると思うね。僕もやりますから
2023年に続き、2024年も動いてきました。 - ニデックがTAKISAWAをTOBで買収へ、完全子会社化で工作機械事業を強化
ニデックは、工作機械メーカーのTAKISAWAをTOBにより買収すると発表した。この取引提案についてはTAKISAWAの取締役会に提示されているが、TAKISAWAの取締役会の判断によらず、2023年9月中旬をめどに公開買い付けを開始する意向だとしている。 - 大型化する金型加工向け立形マシニング、ロングセラー機の次世代モデルも
牧野フライス製作所は「第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2024)」において、立形マシニングセンタ「V300」などの新機種を披露した。