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米自動車部品工場を空調機器用圧縮機製造拠点に転用、地産地消を強化:工場ニュース
三菱電機は、Mitsubishi Electric US Holdings傘下に、空調機器用圧縮機を製造する新会社MELCO HVAC USを設立した。同圧縮機の需要増加が見込まれるアメリカにおいて、消費地生産体制を強化する。
三菱電機は2024年12月13日、アメリカの持株会社Mitsubishi Electric US Holdings(三菱電機USホールディングス)傘下に、空調機器用圧縮機を製造する新会社MELCO HVAC US(MEHVAC)を設立したと発表した。
新会社の工場は、自動車電装品の製造販売会社であるMitsubishi Electric Automotive America(三菱電機オートモーティブ・アメリカ)のケンタッキー州メイズビル製造拠点を転用する。
敷地面積は約10万3045m2で、延床面積は約4万4126m2。約1億4350万ドル(約224億円)を投資し、需要増加を見込むアメリカでの消費地生産体制を強化する。2027年10月より、家庭用空調機器用圧縮機など年間100万台を生産する予定だ。
MEHVACの新工場では、脱炭素化へ向けて断熱を強化するほか、省エネルギーのLED照明や空調機器、高効率ボイラーを採用してCO2の排出量を削減する。また、太陽光パネルを設置し、SDGsにも取り組む。
MEHVACの設立に当たっては、アメリカ連邦政府エネルギー省(U.S.Department of Energy:DOE)より、5000万ドル(約78億円)の補助金を受給する予定だ。ケンタッキー州の経済補助制度も活用する。
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