マシンビジョンシステムに適した組み込み向けRyzen搭載マザーボードを発売:エッジコンピューティング
アドバンテックは、産業用マザーボード「AIMB-523」を発売した。「AMD Ryzen Embedded 7000」シリーズプロセッサを搭載し、長時間の駆動が求められる組み込みシステムに対応する。
アドバンテックは2024年12月5日、産業用マザーボード「AIMB-523」の販売を開始したと発表した。
Micro-ATX規格に対応するAIMB-523は、組込みシステム向けCPU「AMD Ryzen Embedded 7000」シリーズプロセッサを搭載し、Zen4アーキテクチャを採用。最大12コア、24スレッドの演算性能と低消費電力を両立し、長時間の駆動が求められる組み込みシステムに対応する。特に、カメラやセンサーを用いて物体を認識、分析するマシンビジョンシステムに適している。
AIMB-523は2.5GbE LANを6ポート、USB 3.2を8ポート備え、高解像度カメラなど高速データ通信をするデバイスと直接接続できる。搭載するプロセッサはAMD Radeonグラフィックスを内蔵するが、PCIe x16スロットにGPUアクセラレーターカードを追加することで、よりビジュアル処理と分析能力が向上する。
また、最大128GBのDDR5メモリや4枚のDIMM(Dual Inline Memory Module)とオプションのECCメモリをサポートし、同時に高速なワークフローを実行するデータ集約型アプリケーションにも対応できる。
さらに、AIMB-523はWindows 11、10やWindows Server、UbuntuのエンベデッドOSをサポートする。アドバンテックのエッジデバイス管理ソフト「DeviceOn」を用いると遠隔監視や操作ができるほか、ファームウェアのアップデート機能や異常検知時のアラート機能など、アプリケーションの安定動作をサポートする機能も搭載する。
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